約 3,297,492 件
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/1333.html
熱闘サムライスピリッツ 【ねっとうさむらいすぴりっつ】 ジャンル 対戦型格闘アクション 対応機種 ゲームボーイ メディア 4MbitROMカートリッジ 発売元 タカラ 開発元 タムソフト 発売日 1994年6月30日 定価 4,660円(税抜) プレイ人数 1~2人 周辺機器 通信ケーブル(通信対戦)スーパーゲームボーイ/同2対応 判定 なし ポイント 何もかもがあやふやオリジナルのオープニングデモなどが追加飛脚がプレイアブルキャラクターである唯一のタイトル割り切ってプレイすればなんとか遊べる 備考 スーパーゲームボーイを使用した場合のみカートリッジ1本で対戦プレイ可能通信ケーブルでの対戦プレイ時はカートリッジ2本必要 サムライスピリッツシリーズ 熱闘シリーズ 概要 評価点 問題点 総評 その後の熱闘シリーズ 余談 概要 SNK(現 SNKプレイモア)から発売された対戦型格闘ゲーム『サムライスピリッツ』のゲームボーイ向け移植作品で、「熱闘シリーズ」の第1作目となる。 発売は同作スーパーファミコン版の発売元でもあるタカラ(現 タカラトミー)が行っている。 開発は発売当時会社組織を立ち上げたばかりのタムソフトによるもの。 GBの性能に合わせてキャラクターがデフォルメされた他、ボタンも2つしかないため、斬りがB、蹴りがA、強斬りがA+B同時押しとなっている。 また、特定の隠しコマンドを入れる事で本作のボスキャラクターである「天草四郎時貞」の他、「黒子」と「飛脚」が使用可能となっている。 評価点 追加要素 概要の通り、ラスボスや追加キャラが使用可能。 黒子の性能は本作オリジナル仕様。本作発売の4ヶ月後にアーケード版『真サムライスピリッツ 覇王丸地獄変』にて特定条件下で乱入キャラクターとして黒子が登場するが、そちらとは技が全く異なる。 飛脚はアーケード版などで対戦中にマップ奥の方を駆け抜けながら色々なアイテムを放り投げてくる脇役のアレ。プレイアブルキャラクターとして使用できるのは、後作含むシリーズ全体で見ても本作のみとなっている。 勿論、出現させれば敵キャラクターとしても登場して戦うことになる。その際のステージは、黒子は演武(ボーナスステージ)の流用だが、飛脚はオリジナルのステージが用意されている。 本作ではキャラクターを選んだ後で、そのキャラクターが旅立つ理由が描かれる。 完全に黒子のそれはギャグのノリだが、隠しキャラクターにもちゃんと用意されている。 黒子は(半蔵の)果し合いに魅せられ、自身も戦いの場に立ちたくなったというもの。 飛脚は天草によって妹を人質に取られ、邪魔者となる敵を倒すよう命じられたというもの。 再現度関連 流石にアーケード版のそれは不可能だが、幕間デモの類などもアレンジを加えつつもちゃんと収録されている。 また、『サムライスピリッツ』の移植は機種によってはキャラクターが一部削られていたりするが、本作の場合は元々登場するキャラクターは全て登場し、それでいてラスボスの天草が使用可能になったり新キャラクターの黒子と飛脚を追加しているなど、ボリューム面でも評価できる。 総じて可能な限り作品の雰囲気を再現しようと頑張っているのは認められる。 BGM 一部のステージは全く別物のBGMがあてがわれているが、それらも雰囲気を壊すようなものでは無く、全体的な曲の質としてはGB音源であることを考えれば、十二分に頑張っていると言える。 また、ラウンドを跨いでもBGMが途切れずに流れ続ける点は評価できるだろう。 問題点 何もかもがあやふや 技の攻撃判定・威力などはいうに及ばず、あらゆる要素があやふやになってしまっているため、まともにプレイしようとするとストレスが溜まる。 特に攻撃力のランダム性が激しく、同じ行動でもダメージ幅が非常に大きいため運ゲーに近い。 当然まともな対戦プレイなど望むべくも無く、プレイヤー側はそれを前提として割り切ってプレイする必要がある。 ニュートラル状態の敵が至近距離にいる状況で、投げのコマンドを入れているのに投げが成立せず、それどころか逆に投げ返された程度のことでイライラしていたらこのゲームはまずプレイできない。 ただ、このあやふやな部分を許容できれば(それが難しいのだが)操作性だけはまだまともな方なので、何とか遊べるものではあり、どう足掻こうがプレイできたものではない訳ではないというだけマシかも知れない。 爽快感に欠ける アーケード版は通常時でも覇王丸の遠距離強斬り(斬鉄閃)一発で2割3割は平気で持って行っていったが、今作の場合はそもそも覇王丸の遠距離強斬りのモーションが異なっている上に、威力もあまり高くない(とは言え、モーションが近いだけメガドライブ版よりはマシだが)。 一例として覇王丸の遠距離強斬りをあげたが、全体的に威力が低めに押さえられている事も影響している。 …が、ここもあやふやで思い出したかのように突然威力が跳ね上がったり、ただでさえ低いのが余計に弱くなったりと訳が解らない。 また、怒りゲージも再現されているが、怒り状態がすぐに切れてしまう上に、元々が上記のような有様で通常時とダメージの差が実感できず、有って無いようなものになってしまっている。 総評 演出面などで見る所がない訳でもなく、そう言うものだと割り切って遊ぶ分にはどうにか遊べるようにはなっているが、ゲームボーイだから仕方ないとして納得できるかは限りなく疑わしい、クソゲーに片足を突っ込んでいる作品である。 しかしながら、ゲームとしてまともな部分が皆無と言うほどに破綻しきっていると言う訳でもなければ、作を追うごとに(当然と言えば当然だが)シリーズ作品の完成度が上がっていった事を考えれば、むしろシリーズ1作目としては頑張った…と言っても良いのかも知れない。 その後の熱闘シリーズ 本作以降、「熱闘シリーズ」としてSNKを中心とした格ゲーのGB移植が継続して行われるようになり、内容も段々と洗練されていった。 本作とその後のシリーズの大きな違いとして、SGB使用時専用フレームの実装と、スコアの廃止が挙げられる。 サムスピシリーズのGB移植としては、後に『熱闘サムライスピリッツ 斬紅郎無双剣』が発売されている。 余談 本作には「得点」の概念があるが、コンティニュー回数が増えたり、スコアランキング等が用意されている訳でも無く、特に意味の無い要素となってしまっている。 開発側もそのことに気づいたのか、『熱闘餓狼伝説2 -あらたなるたたかい-』以降は削除された。 対戦中の画面上部にある体力ゲージの上にはキャラクター名が表示される。 ひらがなとカタカナを用いて表示されるのだが、カタカナで表示される上に名前に長音(「ー」のこと)が入るキャラクターは、何故か長音が「~」で表示されるため、非常に見た目に脱力するものとなっている。 該当するのが「ガルフォード(ガルフォ~ド)」・「アースクェイク(ア~スクェイク)」・「ワンフー(*1)(ワンフ~)」の3名。 また、なぜか黒子は文字の間に空白が取られている(「 く ろ こ 」のような案配)。…何故。 本作の発売から半年後にゲームギアにて初代サムライスピリッツが移植された。 GG版はアースクェイク・王虎・タムタムの3人や対戦モード、エンディングが削除されているものの、グラフィックがオリジナルに忠実な物が再現されてたりと、ゲームの出来自体は悪く無い様子。 更にその後は、SNKアーケードクラシックス vol.1やネオジオステーションを経由してオリジナル版自体もPSPに移植されている。この様に現在は本作より出来の良い携帯機移植作品が存在しているため、本作独自の隠しキャラやストーリーが目当てでないのなら、携帯機で初代サムライスピリッツを遊ぶのなら素直に別機種のものを選んだほうが良いだろう。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/924.html
SD (スーパーディフォルメ)ガンダムシリーズリンク 『Gジェネレーション』シリーズは『SDガンダム Gジェネレーションシリーズ』を、SDではないガンダム作品はガンダムシリーズを参照して下さい。 SDガンダムシリーズ SD戦国伝シリーズ SDガンダム外伝シリーズ その他 このWikiでは取り扱い対象外のゲーム 関連作品 SDガンダムシリーズ 機種 タイトル 概要 判定 ガシャポン戦士 FCD SDガンダムワールド ガチャポン戦士 スクランブルウォーズ シミュレーションとアクションの融合。勝敗はMSの性能だけでは決まらない。 良 GBA ファミコンミニ SDガンダムワールド ガチャポン戦士 スクランブルウォーズ ディスクシステム特有のロード時間は大幅に短縮。CPUの思考時間はそのまま。 FCD SDガンダムワールド ガチャポン戦士 スクランブルウォーズ マップコレクション 初代のシステムを微調整し、マップを全て差し替えたマイナーチェンジ版。タイトル画面に続編予告を隠しているなど「続編へのつなぎ」が色濃い作品。中古市場での「激レア」を騙ったボッタクリ販売に要注意(*1)。 良 FC/MSX SDガンダムワールド ガチャポン戦士2 カプセル戦記 前作より各種インターフェイスが大幅強化。 良 FC SDガンダムワールド ガチャポン戦士3 英雄戦記 戦闘は複数対複数のFF風コマンド式に。SD戦国伝、SD外伝のシナリオ追加。 なし SDガンダムワールド ガチャポン戦士4 ニュータイプストーリー SLGパートに第三勢力出現。 なし SDガンダムワールド ガチャポン戦士5 BATTLE OF UNIVERSAL CENTURY 過去作とは全く異なるシステムに。ある意味『ギレンの野望』のプロトタイプ。 なし SFC/Switch スーパーガチャポンワールド SDガンダムX シミュレーション アクション再び。機種移行に伴い大幅パワーアップ。 良 SFC SDガンダムGX ボリュームアップと細かな調整でさらにおもしろく。 良 SDガンダム GNEXT 物凄いボリュームアップもおバカなCPUと細かな粗のせいで台無し。 ク PS SDガンダム G-CENTURY 異常なロード。キャッチコピー通り100年遊んだら、何十年ものロード時間が…。 ク SS SDガンダム G-CENTURY S ハードを変えても本質変わらず。 WS SDガンダム ガシャポン戦記 Episode One GC/Wii SDガンダム ガシャポンウォーズ 帰ってきたガシャポン戦士は任天堂の介入で超遊びやすく。惜しむらくはボリュームが薄いこと。Wii移植版には新MSや「気ままにダンジョン」追加。 良 Win SDガンダム カプセルファイターオンライン ガシャポンシリーズの流れを汲むSDガンダム初のオンラインアクション。 SD機動戦士ガンダム AC 機動戦士SDガンダム サイコサラマンダーの脅威 ガンダムゲー初のアーケードゲーム。裏技が無いと…。 不安定 SFC SD機動戦士ガンダム V作戦始動 『サイコサラマンダーの脅威』を元に一年戦争にスポットを当てた派生作品。 なし SD機動戦士ガンダム2 プレイヤーキャラが3種類に増加。ステージもキャラ毎に異なる。 良 単独作品 AC SDガンダム ネオバトリング 縦シュー。STGにしては多数の機体が使えるがゲームとしては…。 SDガンダム三国志 レインボー大陸戦記 同名漫画をベースとした『魂斗羅』タイプのACT・STG。 FC SDガンダム GUNDAM WARS データック専用ソフト。 GG SDガンダム WINNER S HISTORY Pippin/Mac/Win SDガンダムウォーズ 超骨太戦略シミュレーション。オリジナル機体がかなり多い。偵察機が輝いている珍しいゲーム。 なし VB SDガンダム DIMENSION WARS SFC SDガンダム Power Formation Puzzle ブロックを消してはいけない斬新なパズルゲーム。ある意味『ぷよぷよテトリス』を先取りしたかのような内容。 不安定 SDガンダムジェネレーション 一年戦争記 / グリプス戦記 / アクシズ戦記 /バビロニア建国戦記 / ザンスカール戦記 / コロニー格闘記 スーファミターボ専用。Gジェネシリーズの原型。 PS SDガンダム OVER GALAXIAN ガンダム ×『ギャラクシアン』コマンド戦記の後継作『Gチェンジャー』のストーリーを描いたモードがある。 WS SDガンダム エモーショナルジャム ギャザービートシリーズの原型。 SDガンダム OPERATION U.C. 不安定 Wii SDガンダム スカッドハンマーズ Wiiロンチタイトル。理論上名作。SDならではのおバカ要素満載。Wiiリモコンをガンダムハンマーに見立てたシステムは秀逸でやりこみ要素多し。 バカゲー PS5/XSX/PS4/One/Switch/Win SDガンダム バトルアライアンス 『ガンダムバトル』シリーズのアートディンク開発によるアクションRPG。ツッコミどころ満載のクロスオーバーで送るウォー・シミュレーション。加えて、いるだけ参戦の機体が多め。 SD戦国伝シリーズ 武者頑駄無 (むしゃがんだむ)が登場するシリーズ SD三国伝は、戦国伝でたびたび登場する影舞乱夢(中国に相当する地域)の数百年後を舞台にした三国志モチーフのシリーズ 機種 タイトル 概要 判定 SD戦国伝 GB SDガンダム SD戦国伝 国盗り物語 武者七人衆編。シミュレーション アクションを踏襲。オーソドックスな交代制よりもリアルタイム同時進行がオススメ。 良 SDガンダム SD戦国伝2 天下統一編 風林火山編と天下統一編。多少のシステムの変更、速攻で決まる戦闘、特攻隊で倒す敵大型ボス。 SDガンダム SD戦国伝3 地上最強編 本拠地突入システムの導入。HP上昇 攻撃力の低下による通常戦闘での大味さの解消。新システムで戦う一部の敵巨大ボスがかなり強い。 SFC 新SD戦国伝 大将軍列伝 迷惑鳥列伝。5作目をメインに1~6作目オールスター。当時7作目が展開中で人気が再燃していた背景による数年ぶりの武者ゲー。 なし PS 新SD戦国伝 機動武者大戦 機動ロード大戦。7.5作目にあたるオリジナルストーリーに6~8作目キャラが登場。 なし SD三国伝 DS SDガンダム三国伝 BraveBattleWarriors 真三璃紗大戦 アニメ版が原作。「フフフ、すり替えておいたのSA」「計画通りである」 原作のシリーズについて SD戦国伝 1.武者七人衆編 2代目大将軍の時代 2.風林火山編 前作の15年後 3代目大将軍 3.天下統一編 初期シリーズ完結編 初代大将軍の時代(45年前)と3代目大将軍の時代を4代目大将軍が行き来する 新SD戦国伝 4.地上最強編 3ヶ国にまたがる物語 章ごとに舞台や登場人物が異なり4章で集結 前作からは数十年後 5.伝説の大将軍編 前作の1年後 主人公は前作主役の1人 6.七人の超将軍編 前作主人公の息子世代 7.超機動大将軍編 前作の15年後 主人公は前作主人公の弟 機動武闘伝Gガンダムモチーフの本作は人気があり、第2次SDガンダムブームの火付け役となった。 超SD戦国伝 8.武神輝羅鋼編 前作の15年後 主人公は前作主人公の関係者 9.刕覇大将軍編 前作の約100年後であり それまでとの物語的な関連性は薄い 10.天星七人衆編 舞台そのものが違うため 前作までとの関連性はほとんどない SDガンダム外伝シリーズ 騎士 (ナイト)ガンダムが登場するシリーズ 機種 タイトル 概要 判定 FC SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語 ジークジオン編 ラクロアの勇者 伝説の巨人。ただのドラクエフォロワーゲーと思いきや…。 なし SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語2 光の騎士 ジークジオン編の後半。シリーズ屈指の意欲作。 良 SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語3 伝説の騎士団 円卓の騎士編。バックアタックの凶悪さとパーティ分割時のシステムに難あり。 不安定 SFC SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語 大いなる遺産 ジークジオン編を全て収録した作品。何故かネモが強い一方でアムロが悲しくなるくらい弱い。 不安定 SDガンダム外伝2 円卓の騎士 円卓の騎士編。原作再現による最大13人パーティーは圧巻。経験値ではなく仲間加入によるレベルアップや、名前も性能も自分で決めるオーダー武器。そして、非常に細かく設定できるオートバトルなど独特なシステムを多数持つ。 なし GB SDガンダム外伝 ラクロアンヒーローズ ジークジオン編の前半。GB初期のRPGとしては侮れない出来。 なし 新SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語 第5章「ナイトガンダム物語(ストーリー)」編。 珍しい外伝後期作品のゲーム化で、RPGではなく聖剣伝説やゼルダのようなARPG。 Pippin/Mac SDガンダム外伝 ジークジオン編、黄金神話編、鎧闘神戦記編のキャラが登場するカードバトルゲーム。 携帯 SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語 聖機兵と機甲神 携帯アプリ。SDガンダム外伝3章と4章のゲーム化。RPGシリーズの正統な続編というべき作品。正史ルートのほかに、とあるカードダスの設定を拾ったIFルートがある。 SDガンダム外伝の各章について 1.「ジークジオン」編 1-1 ラクロアの勇者、1-2 伝説の巨人、1-3 アルガス騎士団、1-4 光の騎士 2.「円卓の騎士」編 3.「聖機兵物語」編 4.「機甲神伝説」編 以降は新SDガンダム外伝 5.「ナイトガンダム物語(ストーリー)」編 『機動戦士Vガンダム』がモチーフ 6.「黄金神話(ゴールドサーガ)」編 『機動武闘伝Gガンダム』がモチーフ 7.「鎧闘神戦記」編 『新機動戦記ガンダムW』がモチーフ その後『SDガンダム聖伝』『SDガンダム アルティメットバトル』などを経て、「新約SDガンダム外伝」としてシリーズは継続中。 その他 機種 タイトル 概要 判定 GB SDコマンドガンダム G-ARMS オペレーションガンダム 「SDコマンド戦記」シリーズ唯一のゲーム化。 なし AC SDガンダム三国志 レインボー大陸戦記 『魂斗羅』タイプのアクションシューティング。『SD三国伝』とは違い三国志演義と関係はない。原作はSDガンダムのプライズゲーム機「でるでるじゃん」の景品コミックを主体に展開していた。SDコマンド戦記とはまた趣が違ったミリタリー系の赤青緑の三勢力が戦う物語。 Playdia SDガンダム大図鑑 キャラクターデータベース。プレイディアのロンチタイトル。 なし SDガンダム英雄伝 WSC SDガンダム英雄伝騎士伝説 / 武者伝説 原作漫画は人間がSD型機兵に乗る世界観で、騎士系機兵の国と武者系機兵の国がある。騎士伝説と武者伝説の通信だけではなくワンダーウェーブを介してPSの騎士vs武者とも連動可能。 PS SDガンダム英雄伝 大決戦!!騎士vs武者 騎士ガンダムと武者ガンダムが一堂に会す3Dアクションバトル。オリジナルの主人公機「Gドラグーン・ソル」が登場。 SDガンダムフォース GBA SDガンダムフォース 武者系・騎士系・コマンド系が登場する同名アニメのゲーム化。 PS2 SDガンダムフォース 大決戦! 次元海賊デ・スカール!! 劇場版SDガンダムフォース。コアなファンも大満足の出来。難易度はやや高め。 不安定 このWikiでは取り扱い対象外のゲーム 機種 タイトル 概要 Win ガンダムヒーローズ 基本プレイ無料。2019年3月28日サービス終了。 でるでるじゃん プライズゲーム機。SDガンダム型のトリガーを左右に動かして点灯した敵を攻撃する仕組みで、ゲーム性はモグラ叩きに近い。30点以上で景品が排出される。 ポケットゲームSDガンダムシューティング LSIゲーム。 ガンダムロワイヤル LINE:ガンダムウォーズ スーパーガンダムロワイヤル SDガンダムオペレーションズ ガラケー SDガンダムバトル (2002) - 対戦アクション SDガンダムバトル2 (2002) 機動戦士ガンダム SDガンダムバトル2 (2002) SDガンダムバトル3 (2002) SDガンダムバトル4 (2002) SDガンダムバトルDX (2002) ※「キャラゲーDX」版 SDガンダムバトルDX2 (2003) SDガンダムバトル3D (2003) SDガンダムバトルインフィニティ ※タイトル画面にGジェネレーションの記載あり SDガンダムバトル 3D (2004) SDガンダムスマッシュ (2002) - エアホッケー SDガンダムスマッシュ2 (2003) SDガンダムファイト (2003) SDガンダムファイト3D (2004) ガンダムMSバトル (2003) SDガンダムバトルアリーナ3D (2004) SDガンダムシューティング3D (2004) SDガンダム ダイスジェネレーション (2005) SDガンダムシューティング (2005) SDガンダム ドンジャラ大戦 (2005) SDガンダムドンジャラ (2006) SDガンダムRPG (2006) SDガンダムエクストリーム (2006) SDガンダム外伝 SDガンダム外伝 聖機兵物語 バーニングアタック アーケードのメダルゲーム。 ナイトガンダム カードダス戦記 Mobageのソーシャルゲーム(ソーシャルネットサービス内でプレイする本来の意味でのソシャゲ)。ジークジオン編や円卓の騎士編のサイドストーリーを描いていた。2013年11月、1年2ヶ月でサービス終了。 ナイトガンダム パズルヒーローズ スマホの基本無料アプリ。ゲームシステムはパズドラのフォロワー。2015年12月、2年2ヶ月でサービス終了。カードダスの新約SDガンダムでは本作のオリジナルボスをメインに扱ったEX弾が展開された。 ナイトガンダム カードダスクエスト ブラウザゲーム。コンビニなどで購入したカードをゲーム内で使ったり、ゲーム内で獲得したカードをリアルカードとして有料配送するという、現物のカード入手に重点を置いたサービス。基本的にはジークジオン編に沿った内容。 背景素材としてFCのナイトガンダム物語の画像を使用。 コレクションキング SDガンダム外伝 その他 SDガンダム アルティメットカードバトル 携帯アプリ(基本プレイ無料)。ノーマル・武者・騎士・コマンド・ガンドランダーの5大シリーズのほかにプラモ狂四郎・ガンダム野郎・ガンダムR・バインド・時空伝など様々なシリーズのSDガンダムが登場するカードダス20周年記念BOX「SDガンダム アルティメットバトル」を題材にしたゲーム。 関連作品 機種 タイトル 概要 判定 3DS スーパーロボット大戦UX 「SDガンダム三国伝 BBW」が、純粋なSDガンダムとして初の参戦。リアルガンダムとの共演を果たす。 良 スーパーロボット大戦BX 『UX』の好評を受け、今作では「SDガンダム外伝 ジークジオン編」が参戦。 なし コンパチヒーローシリーズ コンパチ御三家として、ほぼ全ての作品に出演。 ガンダムシリーズ ガンダム無双シリーズ 武者頑駄無をリアルタイプに逆輸入した真武者頑駄無が登場する。3からはリアルタイプの騎士ガンダムも登場。 ガンダムブレイカー3 御供キャラがSDガンダムのBB戦士に搭載する人工知能(デフォ状態は騎士ガンダムに搭載) 良 ガンダムトライエイジ コマンドガンダム、SD騎士ガンダム(*2)、SD武者ガンダムが参戦。リアルタイプの真武者頑駄無と騎士ガンダムも参戦。他にビルドシリーズのSDガンプラも参戦している。 なし 機動戦士ガンダム EXTREME VS. 2 リアル頭身の騎士ガンダム及び、ガンダムvsシリーズ初のSD頭身のガンプラ「スターウイニングガンダム」が参戦。 不安定 機動戦士ガンダム EXTREME VS. 2 XBOOST 上記2機に引き続き、SD頭身のガンプラ「RX-零丸」が新たに参戦。 不安定
https://w.atwiki.jp/imas/pages/1925.html
*ランキング・カタログ このぺージでは、毎日数多く投稿されるアイマスMADを独自に纏めたランキングやピックアップカタログを紹介する。 関連情報タグ:im@sランク 良作発掘動画 (いずれも新着順ソート) このページでは紹介動画を取り扱っています。自らの作品を中心としたランキング(通称:俺ランキング)に関しては、俺ランキングシリーズへどうぞ。 作品にまつわるデータが気になった人は、考察用データも参考にどうぞ。 新着情報 最新分のみ掲載しています ※ 日刊初動ランキングは頻度が高いので省略 2013/04/02 - 週刊アイドルマスターランキング 13年3月第4週 2013/01/26 - 2012年下半期ニコマス20選まとめ動画 2012/04/07 - 週刊アイドルマスターランキング 12年4月第1週増刊号 2012/01/11 - iM@S架空戦記ランキング11年12月号 2010/09/18 - Ranking For You! 9/11-9/18(この回をもって休止) 2010/06/29 - 新刊NovelsM@sterランキング10年6月第5週 2010/01/05 - 月刊あずさSP1号 2009/12/26 - 2009年のアイマス動画「○○」と言えばこの動画! 2009/09/29 - 月刊音マスカタログ 2009年8月号 2009/08/13 - ニコマス・アンダーグラウンドカタログ Vol.10 2009/07/24 - 2009年上半期初動マイリスト登録率ランキング 2009/01/03 - 今週の春香 2008年12月第5週(この回をもって休止) 2008/12/10 - ニコマスコメントランキング2008【アイドルマスター】 2008/12/01 - アイドルマスター 俺ティン! 第十七回 2008/11/29 - 隔週IM@S動画カタログ~Ver.ひびき~Vol.13(最終回) ランキング・カタログ一覧 大まかに分類して、「ランキング型」と「カタログ型」の2つに分けられる。 ランキング型 … 人気作品のチェックや、最新の流行チェックに便利。 カタログ型 … 隠れた良作探しや、流行に囚われないこだわりの一品を見つけるのに便利。 それぞれのランキング・カタログの違いを比較して、自分の需要に合ったものを見つけてみると良いだろう。 ランキング型 マイリスト登録数や再生数・コメント数等を元に、作品毎に順位を定め掲載作品を選出。 タイトルクリックで、紹介欄へジャンプします。 名称 集計期間 概要 編集者 週刊アイドルマスターランキング 週刊 ニコマス全般を扱う定番ランキング 週マス編集部 日刊アイマス初動ランキング 日刊 全自動で作成している日刊ランキング※収録期間:2008年7月3日分~現在継続中 (P名不詳) 今北産ランキング 日刊休止 最新90件ランキングを元にランキング※収録期間:2008年1月14日分~2008年3月23日分まで ZrP 今週の春香 週刊休止 春香中心動画を専門としたランキング sabishiroP 初動マイリスト登録率ランキング 半年毎 初動期間中のマイリスト登録率のみでランキング 秋月率子P ニコマス20選まとめ動画 半期毎 半期20選投票のまとめ 卓球PぐらすP iM@S架空戦記ランキング 月刊終了 架空戦記作品によるランキング 手抜きP 新刊NovelsM@sterランキング 週刊 NovelsM@sterの新着動画ランキング たくみ氏 年間メカ千早ランキング 2007年間 メカ千早で構成されたランキング 弥八亀P カタログ型 順位は定めずに、編集者の意向により個々の動画をピックアップ。 タイトルクリックで、紹介欄へジャンプします。 名称 集計期間 概要 編集者 IM@S動画カタログ 隔週終了 再生数3000以下の動画を紹介 おいすーPZrPひびきP 月刊 音マスカタログ 月刊 1ヶ月の音ゲーMAD@アイマス動画をまとめて紹介 ナムコナミP 月刊あずさ 月刊 あずささん絡みの埋もれ作品(3000PV未満位)をご紹介 ささあきP 俺ティン! 不定期 億Pチョイスの動画を紹介 億P 小鳥のアイマスニュース 不定期 ニュースの傍ら、気になった作品をチョイス ニセP ニコマスchガイド 不定期 ジャンル別に動画を紹介 あまんじゃ氏 ニコマス・アンダーグラウンドカタログ 不定期 ストイックな奇個性を紹介 ClubJamora氏(代表) 各動画紹介欄 ランキング型 週刊アイドルマスターランキング 最新版 増刊最新版 ニコマス全般を扱う定番ランキング。季刊で行われる週マススペシャルもどうぞ。 SUPER IDOL RANKING 2012 ※増刊号は不定期配信になりました。 +編集者:週マス編集チーム(P個別ページがある制作者のみ) 亜紀奈P くらわんP 中目黒P ピヨ談P むーくP 桃月P オンナスキーP MirageP 関連リンク 基本タグタグ-週刊アイドルマスターランキング (新着順ソート) タグ-週マススペシャル (新着順ソート) ニコニコ大百科-週刊アイドルマスターランキング ニコニコ大百科-週マススペシャル 派生タグ/意見箱/データサイトなどニコニコ大百科-週マス編集部 「週刊アイドルマスターランキング」掲示板 週マスランキング一覧 ニコニコ動画 週刊アイドルマスターランキング データ集wiki 日刊アイマス初動ランキング 全自動で作成している日刊ランキング。 収録期間:2008年7月3日分~現在継続中 編集者:(P名不詳) 関連リンク タグ-日刊アイドルマスターランキング (新着順ソート) 動画閲覧はこちらからどうぞ。 日刊アイマス初動ランキングのマイリスト 編集者による外部マイリスト。ランキング掲載作品のチェックにどうぞ。 ニコニコ大百科-日刊アイドルマスターランキング カレンダー形式でリンクがまとめられています。特定の日のチェックに大変便利。 今北産ランキング 最新90件ランキングを元にした日刊ランキング。 収録期間:2008年1月14日分~2008年3月23日分まで(現在休刊) 編集者:ZrP タグ-今北産ランキング (新着順ソート) 動画閲覧はこちらからどうぞ。 今週の春香 最新版(最終回) 春香中心動画を専門としたランキング。2008年12月をもって終了 編集者:sabishiroP タグ-今週の春香 (新着順ソート) ニコニコ大百科-今週の春香 ランキングの解説 アイドルマスターに関連した何か (by さびしろ) 編集者によるランキング説明サイト 初動マイリスト登録率ランキング 2009年上半期 2008年下半期 2008年上半期 2007年下半期 季刊初動ランキング ポイント算出方法:[初動期間中の登録数]÷[初動期間中の再生数]初動期間の定義:投稿から最初の午前5時まで。但し、そこから24時間の再生数がそれまでより多い場合、2回目の午前5時までを初動期間とする。 リサイクルに定評のあるランキングでもある。エコロジーって大事です。 編集者:秋月率子P ニコマス20選まとめ動画 2012年下半期 2012年上半期 2011年下半期 2011年上半期 2010年下半期 2010年上半期 2009年下半期 2009年上半期 2008年下半期 2008年上半期 ブログ、マイリストを中心に集計されたランキング 企画・編集者:卓球P 2012年上半期(Side-B) 2008年上半期(eclipse) 本編の補完的動画。本編のネタバレを含むので、未見の人は上の本編からお先にどうぞ。 編集者:ぐらすP タグ-ニコマス20選リンク (新着順ソート) iM@S架空戦記ランキング 最新版(最終回) 2011年総集編 架空戦記作品によるランキング ポイント算出方法:再生数+コメントをベースとしている。(回により異なる) 編集者:手抜きP マイリスト-iM@S架空戦記ランキング ランキング閲覧にどうぞ。 新刊NovelsM@sterランキング 最新版 NovelsM@sterの新着動画ランキング ポイント算出方法:再生数+(コメント*補正値)+マイリスト数*20 補正値はニコラン式 編集者:たくみ氏 タグ-新刊NovelsM@sterランキング (新着順ソート) 年間メカ千早ランキング メカ千早で構成されたランキング ポイント算出方法:[再生数]/20+[マイリスト登録数] 編集者:弥八亀P カタログ型 IM@S動画カタログ 最新版(最終回) 再生数3000以下の動画を紹介する動画。 タグ-IM@S動画カタログ (新着順ソート) ニコニコ大百科-Im@S動画カタログ 編集者:おいすーP、ZrP、ひびきP 月刊 音マスカタログ 最新版 1ヶ月に投稿された音ゲーMAD@アイマスの作品を総ざらえ。ピックアップもあり(ない月もあり)。 タグ-月刊音マスカタログ (新着順ソート) ニコニコ大百科-月刊音マスカタログ 編集者:ナムコナミP 月刊あずさ 最新版 あずささん絡みの埋もれ作品(再生数3000未満くらい)をご紹介 タグ-月刊あずさ (新着順ソート) 編集者:ささあきP 月刊あずさ偏集室 編偏集室です。 月刊あずさ ご意見・ご指摘スレ 意見・指摘はコチラへ。 俺ティン! 最新版億Pチョイスの動画を紹介する動画 タグ-俺ティン (新着順ソート) 編集者:億P 俺がティンときた動画を紹介する動画のアレコレ お勧め動画の紹介はコチラへ。 小鳥のアイマスニュース 最新版アイマス&ニコマスのニュースが(多少)てんこもりなカタログ。 タグ-アイマスニュース (新着順ソート) 編集者:ニセP ニコマスchガイド 最新版ニコニコ動画にある”アイドルマスター”タグ付き動画に付けられたコメントを集計・加工・自動分類して製作されたカタログ。取り上げるテーマは様々。 タグ-ニコマスchガイド (新着順ソート) 編集者:あまんじゃ氏 ニコマス・アンダーグラウンドカタログ 最新版 号外 変だけど、大勢に勧めるには個性ありすぎるけど、何か気になるものがあるよ! というような動画を紹介するカタログ(あまり「アングラ」という言葉の定義には拘っていない)。 タグ-ニコマス・アンダーグラウンドカタログ (新着順ソート) 編集者:ClubJamora氏(代表)、チヒロP, マタギP ニコニコミュニティ-ニコマス・アンダーグラウンドカタログが欲しい人のためのコミュ ランキング・カタログ全般関連リンク タグ-im@sランク タグ-良作発掘動画 大百科-im@sランク ニコニコミュニティ-アイマス動画 集計・統計・分析 まとめWiki(タグ検索)-紹介動画制作P 合計 - 人 本日 - 人 昨日 - 人 タグ一覧:wiki 動画情報
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/1850.html
ウルトラマン Fighting Evolution 0 【うるとらまん ふぁいてぃんぐえぼりゅーしょんぜろ】 ジャンル 対戦格闘 対応機種 プレイステーション・ポータブル 発売元 バンプレスト 開発元 メトロ 発売日 2006年7月20日 定価 4,800円 レーティング CERO A(全年齢対象) 判定 なし ウルトラマンシリーズ 概要 登場キャラクター システム 評価点 問題点 総評 余談 概要 特撮番組『ウルトラマン』シリーズのキャラクターが登場する3D格闘ゲームシリーズの第5作。 唯一の携帯機向け作品で、現時点で最終作となっている。 システム的には『3』を踏襲しており、新たな映像表現に挑戦した『Rebirth』の路線から回帰している。 ウルトラ兄弟が総出演する劇場作品『ウルトラマンメビウス ウルトラ兄弟』に合わせての発売であり、容量の都合上キャラ数などは大幅に減っているものの、『メビウス』の物語を補完する役割を果たしている。 登場キャラクター ウルトラヒーロー 初代マン、ゾフィー、セブン、ジャック(新マン)、エース、タロウ、レオ、 ウルトラの父 、 ウルトラマンメビウス 怪獣キャラ バルタン星人、エレキング、ゼットン、バキシム、 ヒッポリト星人 、 ババルウ星人 、 テンペラー星人 、 ブラックキング 太字部分は、操作キャラクターとしてシリーズ初登場。このほか、ストーリー部分にはウルトラの母、ヤプールも登場する。 システム 大まかなシステムや雰囲気は『3』に近いが、必殺技が固定されていたり、技の発動がゲージ制になっているなど『Rebirth』から引き継いでいる要素もある。 操作 □ボタンで弱攻撃、△ボタンで強攻撃、×ボタンでつかみを行う。○ボタンでは後述の必殺技ゲージを消費して強力な攻撃技や特殊技、または各種必殺技を発動できる。 投げはつかみ時の方向キー入力で派生する形となり、つかみ打撃は削除されたものの投げ技は『3』と同じ3種類に戻っている。 クロックリンクバトルシステム PSP本体の時計機能に合わせて、ゲーム内の時間が変化する。 対戦モード・フリーモードのステージの時間帯にも影響し、同じステージでも昼間・夕方・夜間と3種類の顔を見せるものがある。この時間帯によって、必殺技ゲージの貯まる速度や耐久性などが大きく変化するキャラがいる。 その他、タイトル画面なども微妙に変化する。 通信対戦 PSPのアドホック通信を利用して無線で対戦できる。 ポイント ストーリーモード、バトルモードをクリアするとポイントが手に入る。難易度を変えることにより入手できるポイントが増減する。 ウルトラ超辞典 上記で手に入れたポイントを使用して、ウルトラマンや怪獣のデータを閲覧することができる。 スピリッツはここで手に入る。 スピリッツの導入 ゲームを進めていくうちに、ウルトラヒーロー・怪獣の「スピリッツ」を手に入れられる。スピリッツは戦闘中にRボタンで発動でき、発動すると一時的にキャラ毎の特徴を踏まえた特殊効果が付与される。 例として「必殺技ゲージが減らなくなる」「コンボを繋ぐとパワーアップ」「相手の姿と技をコピーする」と言った強力で真っ当な効果のものもあれば、「節分の日だけパワーアップ」というピンポイントすぎる効果や、文字通り操作キャラが金ピカになるだけの「体が金色になる」等のネタ的なスピリッツまで様々。 ストーリーモードではストーリー中で入手する特定のもののみ使用可能。 ウルトラヒーローはヒーローのスピリッツのみ、怪獣は怪獣のスピリッツのみ装備可能。また、一部を除き使用キャラと同じキャラのスピリッツは装備できない。 ふらふらゲージの廃止/必殺技ゲージの導入 『2』と『3』では、打撃で相手の「ふらふらゲージ」を上昇させた後、ふっ飛ばし攻撃を当てることで必殺技を発動していたが、今作では自キャラ側のゲージを攻撃などで貯め、それを消費することで自由に技が発動可能になった。感覚としては『Rebirth』と『3』の中間、と言った感じ。さらに必殺技で、強攻撃をキャンセル可能になっている。 相手の体力が0になると、こちらの技ゲージは常にMAXになる。この点も『Rebirth』と同じ。 必殺技の固定・簡略化 『2』と『3』ではキャラ毎にいくつか用意されていた必殺技であるが、今作ではほぼすべてのキャラクターが、1人3つの必殺技のみ割り当てられており、発動に使用するボタンも固定されている。 また、レベル1と2の技は通常技と同じように回避可能。過去作よりも、一般的な格闘ゲームに近い感覚で使えるようになった。レベル3のみ、相手の技発動に合わせてボタンを押して回避するという『3』に近い仕様。ただしバリアには必殺技ゲージを消費し、ゲージが足りないとバリアは出せなくなる。 ゲームテンポの上昇 キャラの動きが『3』と比べて早くなっており、以前と比べてコンボの爽快感が上がった。 開発上の関連はないが、PS2で発売された異色のコンボゲー『ウルトラマンネクサス』の影響かもしれない。 チュートリアル 『3』ではゾフィーが教官役で操作キャラはタロウであったが、本作ではタロウが教官役でメビウスが操作キャラとなっている。『メビウス』の原作設定を踏襲しつつ、『3』からタロウが成長したことも実感できる粋な演出と言えるだろう。 小ネタとして、タロウの指導を無視して操作しているとタロウに怒られる。そして指導無視を繰り返して攻撃ばかりしているとやがてタロウに反撃され、最終的に怒ったタロウに腕を捻り上げられるムービーが入って訓練が強制終了してしまう(*1)。もっと訓練は真面目にやれ、メビウス。 評価点 良質なグラフィック・カメラワーク シリーズ初の携帯機向け作品であったが、グラフィックは『3』に肉薄する出来で、巨大ヒーローと怪獣との戦いの迫力は十分。FEシリーズの良さが十分に維持されている。 PSPの画面いっぱいに操作キャラが表示されており、建物などのオブジェクトの描写も細かく、据え置き機の作品に劣らぬ臨場感がある。 フレームレートも60fpsに近い数字を維持しており、技によってはカメラワークの変化などもあるにもかかわらず、処理落ちを起こすことがない。 通信対戦もズレがなく、快適に遊べる。 シンプルな操作性 PSPのボタン数に合わせて操作が簡略化されているが、もともとそこまで複雑な操作を必要とするゲームではないため、違和感が少ない。 スピリッツ発動を除けば、戦闘中はL・Rボタンを使わずに立ち回れるのも特徴。こうした使用ボタンや操作がシンプルにまとまっているおかげで、後述のコンボや必殺技への連携もスムーズに行える。 爽快感のあるコンボ ゲームスピードが少しだけ向上したことでコンボがテンポよく繋がるようになり、必殺技もゲージさえあれば自由に発動できるようになった。さらに、通常攻撃は必殺技でキャンセル可能なため、コンボの締めに必殺技を組み込むこともできる。 本作では強攻撃などを受けて「ゆっくりと前方に倒れ込む状態」にも食らい判定が残るようになった。また、新たに「うつ伏せで苦しむ状態」も追加され、この状態の相手には打点の低い攻撃で追撃が可能。総じてコンボや連携を繋ぎやすく調整されている。 これによって、「通常攻撃でコンボをつなげて相手をダウンさせ、倒れ込むところを狙って光線でとどめを刺す」というスピード感のある戦闘も可能に。こなれてくれば非常に爽快かつ軽快な立ち回りができる。 原作に忠実な描写 ゲームならではの大迫力の映像表現を目指した『Rebirth』からは一転して、『3』までの路線を継続しており、必殺技の表現・キャラの動きなどは、原典に忠実に再現されている。 必殺技数は確実に減っているのだが、「エメリウム光線」をAタイプ・Bタイプで交互に撃つセブン、相手の向きによって「スライスハンド」と「ウルトラ投げ」を使い分けできるジャック、通常攻撃として「フラッシュハンド」→「エースファイヤー」を使えるエースやジャンプ攻撃で「ハンドスライサー」を繰り出せるレオなど、削減した分を様々な形で補おうとする努力は感じられる。 また、ゾフィーの必殺技に「ウルトラフロスト」が、セブンの「アイスラッガー」にパンドン戦での「アイスラッガー返し」の要素が取り入れられているなど、過去作になかった技が再現された例も少なくない。 新キャラのウルトラの父やメビウスは、本編での活躍の少なさや開発時期の都合からか本作オリジナルの挙動が多め。しかしそれぞれタロウと親子・師弟関係という原作設定から、タロウのモーションを一部流用してアクションを組み立てており、設定面での違和感を感じさせない工夫も見られる。 より洗練されたアクション 新キャラ以外の既存キャラのモーションは概ね『3』の流用だが、一部攻撃は仕様やコマンドが変更され、原作を意識したものや本作のゲームバランスに合うよう修正されている。 セブンは上記のようにレベル1の必殺技の「エメリウム光線」が2種類用意されているほか、レベル2の必殺技にまさかの「手裏剣光線連打」が採用されている。本作では連続ヒットやコンボ数を稼ぐことでメリットが生まれるため、それを意識したチョイスであると思われる。 レベル3の「アイスラッガー」は、バリアで防がれると自動的に「アイスラッガー返し」に派生し攻撃を行う。この場合は通常よりもダメージ量が下がるものの、「発動さえできれば必殺技ダメージを確定で与えられる」という唯一無二の利点となっている。 ジャックは「流星キック」がジャンプ+○で繰り出せるようにコマンドが変更され、過去作よりも大技感が強調されている。また、投げ技の一つに「ウルトラハリケーン」のモーションが流用されており、相手を高く打ち上げることが可能。本作ではボイス演出こそないが、この投げからスペシウム光線に繋げることで擬似的にウルトラハリケーンを再現できる(*2)。 タロウは『Rebirth』から引き続き、通常攻撃でも専用の風切り音が鳴る演出が用意されている。さらにジャンプ中に○入力で、風切り音と共に空中ジャンプを発動できるのも特徴。ちなみに「スワローキック」は『3』と同じく投げ技でも繰り出せる。 レオは上記のようにジャンプ+○で「ハンドスライサー」を繰り出せるほか、ジャンプ+□では「きりもみキック」を放つ。きりもみキックのモーションは流用ではなくきちんと新規で用意されており、本作では多段ヒットする。 個性豊かな新キャラ 後述するようにキャラ数自体は大きく減っているものの、上記で示したシリーズ初登場の怪獣・宇宙人はいずれも原作ファンには印象深く個性的な面子が揃っており、各演出やその能力もこだわり抜いている。 初登場となった怪獣・宇宙人達の顔ぶれは、いずれもウルトラ兄弟の客演エピソードに登場した強敵であり、ウルトラ兄弟が勢揃いする本作に合わせた納得の人選と言えるだろう。 本作のメビウスの必殺技には、番組序盤から活用していた光剣「メビュームブレード」が存在していない。これは番組の製作当初に同必殺技の設定が無かったが故と思われる。代わりに「ライトニングカウンター」が採用されており、ゼットン戦で使用された派生技「ライトニングカウンター・ゼロ」は、相手に密着しながら発動すれば派生する仕様として再現されている。 ブラックキングのレベル3の必殺技は主人であるナックル星人を呼び出しての集中攻撃。ナックル星人自体はここでしか登場しないが、モデル自体は操作キャラに劣らぬ質感で作り込まれている。 前述のようにジャックの必殺技に「スライスハンド」が続投しているため、この技でブラックキングにトドメを刺して原作再現することも可能である。 ヒッポリト星人のレベル3の必殺技は、「発動地点に罠を張り、触れた相手をヒッポリトカプセルでブロンズ像にする」というもので、決まれば当然即死する。本作のヒッポリト星人は投げや必殺技で位置関係を操作しやすく、相手をこの罠に嵌めやすいように調整されている。 この技をウルトラ兄弟に決めれば劇中同様のポーズでブロンズ像化するが、劇中でブロンズ像化していないタロウたちや怪獣・宇宙人にも、本作オリジナルのブロンズ像がそれぞれ用意されている。さらにブロンズ像化させる際には、本編音声から切り抜いた「だんだん死んでいくのだ!!」というボイス演出も入るこだわり様。 テンペラー星人のレベル3必殺技は劇中で使用していた「ウルトラ兄弟必殺光線」であるが、発動時にはやはり本編音声からの切り抜きで「ウルトラ兄弟、必殺光線!!」とボイス演出が入る。 ババルウ星人といえば変身能力が印象的だが、本作ではレベル3の必殺技を発動すると対戦相手に化けられる。きちんと必殺技も発動可能。 問題点 キャラ削減 さすがに携帯機で『3』並みのキャラクターを実装するのには無理があったのか、キャラクター数は 全17体 と『2』並みの少なさ。 『メビウス』の物語と関わりの深い昭和ウルトラマンは揃っているが、前述の劇場版と無関係な『レオ』が参戦しているのに同じ立場の『80』は未参戦となっている。また、『ティガ』~『コスモス』までの平成ウルトラマンは丸々オミットされてしまった。 『メビウス』で初登場した怪獣が1体もいない。 本作発売日が番組の放送開始3ヶ月後なので製作時期的に困難であった可能性はあるが、初陣を飾ったディノゾールや、序盤のライバルであるボガール辺りは参戦させてほしかったところ。 一応、ゼットンやバキシムなどは『メビウス』本編にも再登場しており、劇中の対戦相手が全くいないわけではない。 ストーリーモードのボリュームが薄い。 各キャラクターの個別エピソードを再現するのではなく、『メビウス』に合わせたオリジナルストーリーを体感するストーリーモードが収録されているのだが、このボリュームが薄い。 操作キャラクターは各ウルトラヒーローだが、大きく分けてメビウスを選んだ時の「メビウス編」とそれ以外を選んだ時の「ウルトラ兄弟編」とその隠しシナリオの約3通りのストーリーしか用意されていない。特にウルトラ兄弟編は自キャラが変わるだけで、敵のセリフや動きはほとんど同じである。 進行そのものも戦闘パートの合間に会話パートが挟まれるだけと簡素であり、ムービー演出などは一切なく味気ない。 一応、ウルトラ兄弟編は途中にゾフィーと特訓を行う展開があるが、レオを操作している場合のみ相手がセブンになるといった変化はある。また、特定条件を満たすと隠しシナリオに分岐するという隠し要素も用意されているが…。 そしてどちらもクリアに要する時間が短い。ウルトラ兄弟編は慣れたプレイヤーなら1時間のうちに2周できるかもしれないほどで、『ストリートファイター』などの格闘ゲーのキャンペーンモードに近い短さである。メビウス編はこれに輪をかけて短く、はっきりいってただのショートストーリー。 また、ウルトラ兄弟編の通常シナリオにおけるラスボスはなぜかババルウ星人である。ウルトラ兄弟を一斉に相手にしたことのあるテンペラー星人やヒッポリト星人の方がふさわしかったのではないかと指摘されることも。 シナリオ自体も、メビウス編は「メビウスが地球へ派遣される直前の物語」、ウルトラ兄弟編は「劇場版へ繋がるプロローグ的物語」でいずれも本編のストーリーを補完しているものの、本編の前振りであるため特別大きな展開があるわけではない。 + 隠しシナリオについて 前述のウルトラ兄弟編の隠しシナリオの分岐条件とは、途中で挟まれるウルトラ兄弟との特訓パートにおいて「特訓を1回以上行った後にセーブしてゲームを一旦中断し、そのまま3日間以上経過させる」というもの。 一応シナリオ中でもウルトラの母が「3日間は安静にすべき」とヒントを出してはいるのだが、かなり分かりにくい。この要素はPSPの本体時計に依存しており、本体設定で日数を3日分進めるだけで条件を満たせるしペナルティなども存在しないので、分かってしまえばさほど手間はかからないのが救いか。 また、同じウルトラ兄弟編の中でレオのみ隠しシナリオに分岐できないという謎の制約がある。セブンが師匠役をやっているのが一因と思われるが、メタ的にはシナリオ中でエネルギーを送るための光線技と敵の光線を打ち返すためのバリア技を要求される(*3)のもあるだろう。 キャラ・スピリッツの出現が面倒 ゲーム開始直後はウルトラヒーローしか使えず、ストーリーモードをクリアしていかないと、怪獣・宇宙人は使えない。 そのストーリーモードは上記のように単調な上、各キャラ毎にクリアしないと隠しキャラが使えないため、少々面倒くさい。 また、ストーリーモードの序盤は必殺技ゲージの最大値が下がり、しばらくはレベル1の必殺技で戦い抜く必要があるのだが、エースのみ強攻撃→レベル1必殺技のコンボが確定しないという欠陥がある。このせいで1人だけ序盤の難易度が不必要に高くなっている。 スピリッツは、ストーリーモードなどを遊ぶことで手に入れられるポイントを消費して購入するのだが、これも、ストーリーモードだけならば何周かしないと、すべてを購入できるだけのポイントを貯められない。 もっとも、隠しキャラであるウルトラの父を出現させるために頑張っていれば自ずと必要なポイントは貯まっていくので、あまり気にならないかもしれないが。 クロックリンクから生じる、バランスの異常な悪さ ステージの時間帯によるキャラ性能の変化が、バランスを著しく破壊してしまっている。元々格闘ゲームとしてのバランスはあまりよくないシリーズであったが、今作ではそれがさらに悪化しているといってよい。 特に鬼畜なのは、夜の時間帯のバルタン星人。元来コンボを組みやすいため強いキャラクターなのだが、夜のステージでは耐久力が上がって異様に硬くなっている上に、ゲージがすぐに貯まるため、怒涛の勢いのコンボを繰り出してくる。 その他、夕方にはジャックとブラックキングが強化される。バルタン星人を含め原作再現としては悪くないのだが…。 クロックリンクをオフにすることもできるが、ステージの時間帯によってキャラ性能が変化するのはどうしようもないため、性能差の拡大を防ぐことを考えると、使用するキャラクター・ステージに若干ながら制限がかかってしまうといえる。 なお、ストーリーモードでもクロックリンクは適用されるため、スムーズに進めたい場合はPSPの本体時計を朝〜昼に変えておくのが無難。逆に夕〜夜にして更なる高難易度を求めるのもアリではあるが。 必殺技の削減 必殺技はレベル毎に固定となり、総数が減った上に好きなボタンに割り当てられなくなったため、この点で不満を持つプレイヤーもいる。 エースは上記のような工夫はあれど、技数だけならレベル2必殺技が2種類あるジャック辺りと大差はなく、『3』における多彩な技数を考えると特に割を食っていると言える。 レベル1~2の必殺技は普通にガードでき(*4)、レベル3の必殺技も「相手の発動に合わせてボタンを押すことで防御する」というシステムは維持されているため、状況によっては相手の使う技を読んで容易に防御できる。 一部は必殺技のチョイスそのものにも難がある。セブンには前述の「手裏剣光線連打」がある一方で「ワイドショット」がなく、レオも「エネルギー光球」「シューティングビーム」などを差し置いて「ウルトラショット」を採用していたり、ゲームシステムに合わせて「個性の強い大技」を優先している節がある。 ちなみにストーリーモードではそのワイドショットとシューティングビームに加え、ゾフィーのM87光線(Bタイプ)にジャックのシネラマショットといった対戦で使用できない光線技を撃っているシーンがある。この点でも、『3』のカスタムモードに相当する仕様があればと思わずにはいられないだろう。 総評 各要素の削減、携帯機であるにしても著しい対戦バランスの悪化と、残念な点も多いが、スペックの低い携帯機への進出にあたって、十分シリーズの魅力は維持できているといえよう。 本作以降、本家ウルトラシリーズは円谷プロダクションの経営難によって制作が滞っており、関連があったかは不明ながら本シリーズの制作も途絶えてしまっているのは残念な限りである。 ただし、現在は円谷プロも立て直しに成功しており、新たなウルトラヒーローも続々と活躍しているため、シリーズ再始動に期待を寄せるファンは決して少なくない。 余談 シリーズを開発していたスタジオ「メトロ」は、2013年にシミュレーションゲームとして発売された『ウルトラマン オールスタークロニクル』の開発を担当している。 本作のスピリッツの中には、講談社の「マガジンZ」に連載されていた漫画作品『ウルトラマン STORY 0』のイラストも存在している。 なお、そちらでは実質的なラスボスがババルウ星人であったため、本作のラスボスがババルウ星人なのは同作に合わせた配役の可能性がある。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/4425.html
マリオ ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー 【まりおあんどるいーじあーるぴーじーふぉー どりーむあどべんちゃー】 ジャンル ブラザーアクションRPG 対応機種 ニンテンドー3DS 発売元 任天堂 開発元 アルファドリーム 発売日 2013年7月18日 定価 パッケージ/ダウンロード版 4,571円3DSLL同梱版(ルイージ30周年 パック) 21,714円(各税別) プレイ人数 1人 セーブデータ 2個 レーティング CERO A(全年齢対象) 判定 良作 ポイント キャラ及びフィールド描写が3Dにゲームテンポが悪いのが難点ハードモード等の追加で上級者にも対応 マリオシリーズ・関連作品リンク ストーリー 概要 システム 評価点 問題点 総評 余談 ストーリー ある日のこと、キノコ王国のピーチ城に一通の手紙が届けられました。それは「マクラノ島」と呼ばれる、島のオーナーからのバカンスの招待状。招待を受けたマリオたち一行は、この島に向かうことにしました。 マクラノ島に到着した一行が観光をしていると、ピーチ姫が何者かによって、夢の世界へと引きずり込まれてしまいます。その夢世界に入るための扉は、ルイージが不思議な力を持った枕で眠ると出現することがわかります。 マクラはこの島の先住民族「マクラノ族」が、コウモリの魔王アックームにばらまかれた悪夢のカケラのせいで固まってしまった仮の姿。マリオは”元の世界”とルイージの”夢世界”を行き来して、マクラノ族を開放しながらピーチ姫の行方を追います。果たしてマリオたちは、無事にピーチ姫を助け出すことができるのでしょうか。 (公式サイトより引用) 概要 『マリオ ルイージRPG』シリーズの第4弾で、シリーズ初の3DS専用ソフト。同時にルイージ生誕30周年に合わせた「ルイージの年」記念作品の一つでもある。 本作のテーマは「夢」。舞台である「マクラノ島」で起きた事件を解決するために、マリオとルイージが現実である「もとの世界」と、眠っているルイージの夢の中である「夢世界」とを行き来しながら冒険する。 システム 夢世界(ゆめせかい) ルイージがマクラで眠ると出現する「夢ゲート」から入ることができる世界。前作のクッパの体内と同じくフィールドが2Dとなっており、マリオと「ユメルイージ(夢世界のルイージ)」を操作して冒険を進めていき、封印された「マクラノ族」を助けることが目的となる。 夢世界のフィールドには「レンドーパーツ」と呼ばれる、もとの世界と連動するしかけが存在しており、レンドーパーツにユメルイージを入れることで、3DSの下画面に写っている眠ったルイージをタッチ(ヒゲを引っ張ったりくすぐったりなど)して、これを操作することができるようになる。 バトル もとの世界では、過去作と同様にマリオとルイージが通常攻撃の「ジャンプ」や「ハンマー」、「ブラザーアタック」を利用して戦う。 これまでのシリーズと同様に、タイミングよくボタンを操作することで敵に大ダメージを与えたり、敵の攻撃を回避したりすることができる。 夢世界では「ブラザーアタック」が大量のユメルイージと協力して発動する「ミラクルアタック」に入れ替わる。 大量のユメルイージが合体して巨大なボールになり敵をなぎ倒す、巨大なハンマーになって敵をたたきつぶす等々、ルイージの夢の中の世界ということで、どの技も「なんでもあり」なハチャメチャアクション。 「ブラザーアタック」「ミラクルアタック」は前作の『3』と同様に、フィールド上に散らばる「アタックピース」を集めることによって習得する。なお、習得・発動できるブラザーアタックは1作目と同様に、マリオとルイージで別々に割り当てられる。 本作ではフィールド描写が3Dとなり、バトル中のフィールドも3Dで描かれている。 それに合わせてブラザー・ミラクルアタックやモンスターの攻撃にも3Dの奥行きを活かしたものが登場。よりダイナミックなバトルが楽しめるようになった。 前作『3』にあったバッジシステムがより強化されて続投。基本的なシステムはほぼ同じだが、前作よりもバッジの組み合わせと得られる効果がより多彩になっている。 前作ではバッジメーターを満タンにしたときの効果を1つしかキープできなかったが、本作ではメーターが満タンになるとその効果を2つまでストックすることが出来るようになった。 メーターが満タンになるとバッジの効果がストックされ、メーターがリセットされる。ストックされた効果はバトル中、コマンド選択時であればいつでも下画面から呼び出して使用可能。前作よりも使い勝手が良くなった。 後述の「ランクアップボーナス」で効果をストックできる数を増やすことも出来る。 やりこみ要素のひとつとして、新たに「エキスパートチャレンジ」が搭載。 「ノーダメージチャレンジ」「敵の攻撃を10回連続回避」など、様々な条件のお題が用意されている。各お題ごとにポイントが設定されており、条件を達成するとポイントがたまる。ポイントが一定以上貯まると珍しいアイテムや装備品が入手できる。 前作『3』にもあった「巨大化バトル」が引き続き登場。本作では、巨大化したルイージともとの大きさのマリオが協力して巨大な敵と戦う。 ちなみに、今回の巨大化バトルは『毛糸のカービィ』『ヨッシー ウールワールド』『ワリオランドシェイク』などを手がけた株式会社グッド・フィールが製作に参加している。 初心者向け・上級者向けのモード バトルでに負けてしまった場合、そのバトルをすぐにリトライできるようになった。 このときに「イージーモード」を選択すると、そのバトルの間でマリオとルイージが一時的に強くなった状態になる。 巨大化バトルでは「イージーモード」は選べないが、リトライを繰り返すとやはり難易度が徐々に下がっていく。 一度ゲームをクリアすると、そのセーブファイルにいわば二周目の「ハードモードではじめから」が出現する。 「ハードモード」では敵が大幅に強化され、アイテムは1種類につき10個までしか持てなくなる。またバトルに負けた際のリトライも不可能となる。 ランクアップボーナス 前作ではレベルごとにランク称号が存在しており、ランクに応じた特典が得られたが、今作ではこのランクが上がることで好みの「ランクアップボーナス」を取得できるようになった。 「ランクアップボーナス」には様々な種類(*1)があり、マリオとルイージをより強化させることができる。 ただしボーナスを取得出来る数には限りがあり、また一度取得したボーナスをあとで変更することはできないため、自分のプレイスタイルや戦略を考慮して選ぶ必要がある。 評価点 コミカルかつド派手なバトル展開 現実世界・夢世界のいずれにおいても、今までのシリーズにはない斬新な戦い方をする敵キャラが多数登場し、バトルを盛り上げる。 画面奥から攻撃を仕掛けてくるパターンが登場。ボスに至っては画面手前に向かって走るマリオたちを追い回しながら攻撃してくることもあり、アクション映画さながらの手に汗握る展開に。 夢世界では、四方から同時に攻撃を仕掛けてくることがある。場合によってはスティックで向きを合わせて反撃しなくてはならない。 強い敵の攻撃は、うまく捌ききれば大きなカウンターダメージが入ることも多い。難易度の高さに見合ったリターンが用意されている。 敵が手強くなった分、こちらのブラザーアタックやミラクルアタックも派手に。特に、ミラクルアタックで大群の敵を一網打尽にするのはかなりの爽快感。 メリハリのある難易度 「イージーモード」と「ハードモード」の搭載により、初心者にも上級者にも幅広く対応。それ抜きでもアクションやボス戦等、かなり歯応えがある。 快適性の向上 前作まではフィールド上に用意されたセーブポイントでしかセーブができなかったが、今作では一部のマップやイベント中を除き、どこでもセーブが可能となったおかげでより気軽にゲームを楽しめるようになった。 育成の自由度の高さ 「ランクアップボーナス」のシステムにより、前作以上に高いキャラ育成の自由度を実現した。とことん攻撃力に特化するのも、アクションに自信がないから防御重視にするのも、バッジや防具のスロットを増やして特殊効果を活用するも良し。と、色々選ぶ自由がある。 どんな育成をしてもバランスが破綻して極端に難しくなったり、簡単になったりしないのも評価点である。 豊かなグラフィック 本作から3DCGも取り入れられているが、登場するキャラクターのグラフィックは全て2Dのドット絵である。ドット絵は横向きの場合、反転させて反対側を流用するのが基本だが、本作では別々に描かれているという手の込み様。 それでいて、3DSのウリである立体視にも対応している(*2)。立体視とドット絵のコンビネーションは本作が唯一と言って良いだろう。 又、平原や砂漠、山などバラエティに富んだマップの数々に因り、「観光している」気分を味わえる。 やり込み要素の多さ やり込み要素の不足が欠点として挙げられる事が多かったシリーズだが、本作では「エキスパートチャレンジ」「ハードモード」など上級者のやり込み欲を煽る要素をふんだんに盛り込んでいる。 「ハードモード」は序盤の雑魚敵から確定2発でマリオがやられるほどに敵が超強化され、上級者でも手を焼く凶悪な難易度となっている。 これにアイテム数の制限がつくことでゴリ押しは不可能になり、RPGの範疇を超えたガチンコ勝負が繰り広げられる。 前作『3』に登場した「バトルコロシアム」が本作では「バトルリング」として登場する。本作でも難易度は高く、十分な育成とアクションの腕が無ければ完全制覇は難しい。 更にバトルリングで巨大化バトルにも再挑戦が可能になっている。前作で残念がられた部分だけに、この改善点は好評である。 下村陽子氏によるBGM BGMは下村陽子氏がシリーズを通して担当している。本作もテンポの良い明るい曲から非常に重圧な曲まで様々なBGMが収録されており、ゲームを盛り上げている。 更に今回はゲームをクリアするとタイトル画面のメニューに「サウンドプレーヤー」が追加され、同シリーズにおいて初めてゲームで使用されているBGMを自由に聴けるようになる。連続再生やシャッフル再生にも対応しており、その上3DS本体を閉じてもイヤホン端子から音楽を流せる優れ物である。 ブレないルイージの扱い ただ、本作ではこれまでと比べると若干控えめになっているという声もある(*3)。 又、『スーパーマリオRPG』などで断片的に語られていた、ルイージのマリオへの思いが、特に一部のシーンで非常に前面に押し出されている。 + (ネタバレ注意) 前作『3!!!』でもう1人の主人公だったクッパは、完全な悪役として登場する。 今作における事件の首謀者と手を組むものの、利用するだけ利用し最後は裏切って利益を独占するという、『3』以前のおマヌケだったクッパからは考えられない行動を取る。『3』での成長が見て取れるだろう。 そして、ラスボスとしてマリオ達の前に立ちはだかる。過去作では、操られたクッパやコピーのクッパがラスボスとして登場したが、クッパ本人が正式にラスボスなのは『マリオ&ルイージRPG』シリーズでは初。 マリオシリーズ全体のRPGでみても、同様のパターンは他には『マリオストーリー』のみ。なお、同作の後継シリーズである3DSの『ペーパーマリオ』でもラスボスはクッパであり、両作品ともシチェーションも本作と似通っている。(*4) ユメルイージとの巨大化バトルやラスボス戦でのアクション、エンディングでの一言など、本シリーズをプレイしているとニヤリと出来る描写も。 前作のラスボスとは違い、しっかり強い。ただし、きちんとレベルを上げていれば簡単に倒せるのでバランスが取れているといえる。 また、過去作に登場したキャラクターが3人程登場している。そのうち初代から久々に登場したキャラはシリーズを通してもボス回数が二番目に多い人物である。 問題点 ゲームテンポが良くない 『2』ではブラザーボール、『3』ではダッシュパンチ・スパイクボール(*5)といった、マップを高速で移動するのに向いたアクションがあったが、本作ではその手のアクションが無い。それに対してマップはかなり広大で、地道に歩いて目的地に移動する必要があるため、やや時間がかかる。 なお、ゲーム後半ではワープ土管が使用可能となり、各地へのアクセスが多少楽になる。 ロード時間を含む操作不能時間が長めで、夢世界の出入りや会話など、煩わしい部分は少なくない。 長い上にスキップできない会話やボス前イベントも多く、ゲームオーバーになると再度長いイベントを見させられる。 特にゲーム後半では、モーションが重くなり、ロード時間がさらに長くなる。夢世界の出入りでそれがよくわかる。 バトルでは、一部の敵側の攻撃アクションが非常に時間がかかる傾向がある。特に、夢世界ではそれが顕著に現れる。耐久力も全体的に硬めで、レベルカンストさせるまでの時間が歴代シリーズの中で最長。 各バトルの難度の高さ 救済措置が充実している為か、攻略の難易度は通常バトル・巨大化バトル共に前作から更にシビアになった。 「イージーモード」は、ゲームオーバーになった後に発動する。「使わないに越したことは無い」事を暗に示した仕様だが、「死にゲー」的な要素に抵抗を覚えるユーザーもいる。 通常バトルでは、ゲーム序盤は敵のHPやDEFが強く、中盤以降は敵のPOWが強くなっている。それに今作では回避が難しいので余計ゲームオーバーになりやすい。 巨大化バトルは救済措置がほとんどない(*6)上に、後半のボスはかなり厳しい戦いを要求される。 巨大化バトルのタッチペン操作は、そもそもExcellentを出しにくい上、後半のボスは異様に難しいジャイロ操作を要求されるので、そもそも苦手な人にとっては詰みやすく、イライラするかもしれない。 一部アイテムのバランスの悪さ 装備アイテムの1つである「ガードシェル」は、敵の攻撃で受けるダメージを一度のバトルにつき数回(*7)まで無効に出来るアイテム。無印のものが比較的序盤に入手が出来るため、雑魚戦ではこのアイテムを装備すれば、多少アクションがニガテでもかんたんにノーダメージで乗り切れてしまう。 バッジの効果の1つに、敵をしばらくのあいだ完全に行動不能にさせるものがある。「ランクアップボーナス」のバッジストック数増加を利用してこのパワーを多数ストックし、連発することでラスボスですらハメ殺す事が出来てしまう。 初心者への救済要素としては、前述の「イージーモード」があるが、『4』は雑魚戦・ボス戦ともに全体的に難易度が上昇している上装備使用は強制では無い為、これらは通常モードでの救済措置として見て取れなくも無い。 変化に乏しい「エキスパートチャレンジ」の内容 またその大半を占める「(特定のモンスター)との戦闘にノーダメージで勝利する」チャレンジにはやや語弊があり、最低1回は相手の攻撃を回避した上で勝利する必要がある。要するに高い攻撃力で先制し一撃で倒しても達成したことにならない為、狙うモンスターの適正レベルを大きく上回ってしまった場合、初手でアイテムを使うなり特定のアタックを失敗するなりしてターンを消費する必要が生じてしまう。 しかし、チャレンジコンプリートの報酬アイテムは強力である為、「やらない」と割り切るのは損である。 「ハードモード」について 「ハードモード」をクリアしても、特典が殆ど無い。特典と言えば、クリア後にイラストが表示される程度。 但し、「通常クリアでも精一杯なのに、そんな難易度までは無理だ」という人には不公平感を感じさせない優しい仕様ではある。本作に於いてはハードモードそのものが「物好きなチャレンジャーに向けた特典」だと捉えるべきか。 総評 メリハリのある難易度とモード変更機能により、本シリーズが初めての人も、歯応えのあるゲームを求めるコアな人にも対応できる良作。 今作では前シリーズのキャラも多少登場するが、過去作をプレイしていなくても問題ない。 ボリュームもあり、アクションゲーム好きな人やRPG好きにも、充分プレイする価値があると言えよう。 余談 ニンテンドー3DSでは先駆けて既に『ペーパーマリオ スーパーシール』も発売されており、ペーパーマリオシリーズとマリルイシリーズが同一ハードで発売されるのは今回が初となった。 2015年末には同じく3DSで『マリオ ルイージRPG ペーパーマリオMIX』というマリルイシリーズとペパマリシリーズのクロスオーバー作品が発売されているが、そちらはマリルイシリーズ主導であり第5作扱いとなっている。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/2489.html
ノスタルジオの風 【のすたるじおのかぜ】 ジャンル RPG 対応機種 ニンテンドーDS 発売元 テクモ 開発元 レッド・エンタテインメント、マトリックス 発売日 2008年11月6日 定価 5,524円(税別) セーブデータ 2個 レーティング CERO A(全年齢対象) 判定 ゲームバランスが不安定 ポイント こちらが全滅しにくい反面敵も全滅させにくい地上バトル空を一層越えただけで敵が異様に強くなる飛空船バトルキャラのスキル配分に無駄が多いUI面にも難あり世界観等はそこそこ高評価 概要 ストーリー 問題点 賛否両論点 評価点 総評 余談 概要 冒険家・ギルバートを父に持つ主人公・エディが行方知れずになった父を探すため冒険者になることを決意するが、その際に「古き父の結社」に狙われる謎の少女・フィオナと出会うことになる。 広大な世界を飛空船に乗って旅をすることになり、フィールドでは飛空船で戦うことになる。 飛空船にはレベルの概念が存在せず、パーツを購入する事によってのみ強化が可能。 ストーリー 時は19世紀末。産業革命が起こり、技術革新によって発達した「飛空船」が大空を駆け巡る「大冒険時代」。人々は未来に夢と希望を抱き、冒険者となり大空へと旅立っていった。イギリスの冒険者「ギルバート・ブラウン」は「古き父の結社」と名乗る謎の組織と対峙し行方不明となる。ギルバートの一人息子である「エディ」は、父を捜すため、ギルバートの残した飛空船「マーベリック号」に乗り、旅立った。ゲームの舞台はこの地球。ロンドンの街やエジプトのピラミッドなど、実在の都市や遺跡をモチーフにしたフィールドを探索し、謎と不思議に満ちた世界を冒険します。空では飛空船を操り、ダンジョンではキャラクターを操作する2種類のバトルや、スキルの成長システム、飛空船のカスタマイズ、バラエティ豊かなクエスト、冒険の情報が書き込まれていく冒険者手帳など、様々な要素を詰め込んだ、新しいのに懐かしい「王道RPG」の誕生です。(レッド・エンタテインメント公式の紹介ページより引用) 問題点 戦闘関係のバランスの悪さ。特に飛空船バトルの時に顕著となる。 一例を挙げると、空層を1階層上がる度にイベントを5~6個飛ばしたが如く敵が強くなる。目安として、第2階層の敵は中盤(日本へ向かう頃)でやっと太刀打ちできる強さ、第3階層はラストダンジョン以降でやっと戦える位の強さ。「それなら高い階層を通らなければいいじゃないか」と多くの人は思うだろうが、残念ながら高い階層を通る事はストーリー上必須。 「飛空船の最大HPが100なのに敵の先制攻撃でダメージ57→次の敵にダメージ50→Game Over」などという目に遭うのも珍しくない…どころか頻繁にある。 序盤でバベルの塔に向かう頃に必ず通る第2階層、中盤でアメリカ大陸に向かうときに必ず通る第3階層で運悪く敵に遭ったら全滅必至。 また、こちら側が一隻の飛空船で戦うのに対し敵は複数で現れるため、複数の敵に一方的に攻撃され全滅する危険性が常に付きまとう。 そして飛空船バトルの際にはブレード(エディ)・ガン(パッド)・キャノン(メロディ)・オーブ(フィオナ)の各部署に配置された仲間が攻撃するが、特定パーツが使用不能の状態だと行動できない(アイテムも使えない)。 飛空船自体強化の手段が、「強化プレート」を購入して耐久度の最大値を上げるか、装備を買い換えるか位しかないので、飛空船バトルの難易度も自然と高くなっている。 地上バトルは敵の攻撃力が低めで全滅しにくい反面HPは妙に高く、そのためバトルリザルトがあっさりリセットされることも珍しくない。 そしてスキル配分も、攻撃の主軸となるエディに補助スキル(能力強化系)が多く振り割られているためエディが攻撃に補助に忙しい反面、メロディはボス戦では属性攻撃主体の魔法が活かせない・補助スキルが魔法反射くらいしかないためアイテム係になることが多いなど、スキル配分にも無駄が多いため戦闘を引き伸ばされやすい。 そして快適さ周りにも問題はある。 メニューの際にもショートカット的なボタンが無いため、下の方のアイテムやスキルを使うのに下ボタンを押し続けねばならず面倒。 そのため不要なアイテムはコレクションの欲を張らずさっさと売った方が賢明。 都市間をワープするスキルや施設が無いため、いちいち飛空船で空を飛んでいかなければならない。 重大なバグが存在する。 ゲーム中盤(アマゾン)にて出現するエルドラドという場所に、開いている間にくぐらなければいけないゲートがあり、この門の前にボスが出現する。本来は、ボスを倒すことによって、ゲートが開きっぱなしになるのだが、運悪くボスと遭遇する瞬間とゲートが閉じる瞬間が被ってしまった場合、このボスを倒してもゲートが閉じっぱなしになるというバグが発生する。 このバグが発生した場合、ストーリーが進行不能になるためリセットするしかない。このバグ発生後にうっかりセーブしてしまった場合、そのデータではストーリーが進行不能になってしまうため、あきらめてそのセーブデータを消すか別のセーブデータを使い、新たにゲームを最初からやり直すしかなくなってしまう。 カットシーンでセリフが自動で勝手にどんどん進められてしまう 早くセリフが進んでいくので全然じっくりとシーンを味わえない。せっかく良いシーンが多いのにもったいない 飛空船バトルのバランス問題と並ぶ大きな問題点だった 同じ開発会社による作品のDS版FF4もこの仕様 賛否両論点 グラフィックが3Dで表現されている。「汚い」「DSでは無理がある」「普通にドット絵でいいのに…」という意見もあれば、「DSにしては頑張ってる」「ドット絵のRPGならSFCやGBA辺りのと変わらんからやる意味無いだろう」「これはこれで味があっていい」という意見もある。 敵飛空船の細かなディティールの違いや隠ぺい式のブレード、大砲を展開するといったギミックは3Dだからこそ表現できるものであり、飛行船マニアからは好評を得ている。 評価点 銃が昔風のものだったり、世界を旅する乗り物が飛行船であったりと、題名の通りのどこかノスタルジックな世界観は割と好評。 19世紀末の地球が舞台という事で、ゲーム内の地名も実在の地名が登場する。なんとなく世界旅行をしているような気分になれる。 キャラクターデザインは良い。 『天外魔境』などの辻野氏が担当、また敵デザインは雨宮慶太。 音楽はいい曲もある。 『大神』などの近藤嶺が担当。 シナリオも無問題である。 モンスター図鑑・アイテム図鑑やマップ埋め、クエスト等のやり込み要素がある。また、クリア後には新たなダンジョンが2つ(「月の塔」「バビロンの空中庭園」)追加される。 総評 素材自体はいいものが揃っていたのに肝心の料理人が下手糞だったという、かなり勿体無い作品である。とにかく「飛空船バトルのバランスがおかしい」ということが大きな問題点となっている。 一応は売れたようだが、評価は芳しくなかった。 余談 テクモの公式サイト(家庭用ゲームのページ)内には当ゲームのページもあるが、その中で壁紙をダウンロードできるページが、未だに1種類の壁紙がダウンロードできるのみで残りは「coming soon」のまま更新されていない模様。 ただ、当ゲームのページ(※BGMが流れるため音量注意)そのものは中核部分がFlashで作成されているため、Flashのサポートが終了している2021年現在は閲覧が難しい(*1)。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/5805.html
アサンシア~魔杖の呪縛~ 【あさんしあ まじょうのじゅばく】 ジャンル RPG 対応機種 プレイステーション 発売元 エクシング 開発元 E.O.イマジネーション 発売日 1997年11月27日 定価 5,800円(税別) レーティング CERO A(全年齢対象)※ゲームアーカイブス版から付加 配信 ゲームアーカイブス 2017年11月22日/628円 判定 なし ポイント スコアを競う戦略RPGスピーディなゲームテンポストーリーは駆け足気味ファンタジーRPG版『スターラスター』? 概要 ストーリー ゲーム内容 システム・特徴 フィールド 都市 ダンジョン 戦闘 評価点 問題点 総評 余談 概要 魔王の封印された大陸「アサンシア」を舞台にした中世風ファンタジーRPG。 キャラクターデザインは『ウィザードリィ』で有名な末弥純氏が担当。 ゲームデザインは『ハイドライド』シリーズを手掛けた内藤時浩氏によるもので、STGのようにハイスコアを競うという風変わりなRPGとなっている。 ストーリー (説明書2~3ページより引用) 全てを生み出した「アサンシア」の大地の下で。炎の妖精として生まれたケイネは、妖精世界から追い出され人間界へと飛び込む、そこでケイネは人間界を燃やし続ける灼熱の炎となる。その時から人は炎の加護を受けずに燃え尽きる肉体になったという。ケイネの生み出した人間界の炎が邪悪なる魔の者をも燃やす事実に脅威した「魔王ケルデオス」は暗黒魔術師として人間界に降り立ち、これにより人々の間にも魔法が広まり恐怖と絶望に支配される魔法王国が生まれることになる。「神」と呼ばれる創造主がこれを黙認した為に世界は「神聖なる祈願」と「暗黒魔法」そして妖精族の純粋たる「炎」が残ることになる。ケルデオスは各地に配下の魔術師の砦を置き、人間を撲滅させるように仕向けた。魔の支配が百余年続いた後、これを討つべく立ち上がったマイクス王子や剣匠カーキスを筆頭にした「十二勇士」は死闘の末ケルデオスを討伐しその邪悪なる魂を地底奥深くに封印した。ケルデオスの存在した証として世界に「魔法」は残ったが人々はその力に邪悪の念を持たなくなっていった。「そしていくつもの時がながれる・・」ここアサンシア大陸の南中央に位置する最も栄えている都市、「王都スパクトル」の国王であるマイクス・シードウェル・スパクトル四世は即位と共に王国最強の近衛師団を設立した。人々は全身に蒼い鎧を纏った近衛師団の兵士たちを「蒼き戦士たち」と呼び近隣諸国にも畏怖と脅威を与えていた。ある日王都スパクトルに異変が起こる。王国近衛師団「蒼き戦士たち」のカーキス団長暗殺未遂事件である。事件はスパクトルとロンディニアとの内乱を誘発させ再び世を戦乱へと誘い、その隙に乗じて暗躍を謀ろうとする魔導師サリルスの放った魔物の仕業であった。事の起こりを見抜いたカーキスは国王に報告を行い、暗殺未遂現場に居合わせた見習い剣士トーダを、コーリンとともにラウキニの丘へと向かわせるのだった…。 ゲーム内容 ストーリーモード 主人公のトーダ(名称変更可能)を操作し、仲間を集めながら全8ステージをクリアしていく。 ステージ間は一枚絵による演出などでストーリーが展開する。 ゲームオーバーになっても所持金・アイテム・レベルを引き継いでリトライが可能。ただしステージクリア時のスコアにマイナス補正がかかるようになる。 一度クリアしたステージの再挑戦はできない。 バトルモード ストーリーモードのステージ1から7までを選び、そのステージでのスコアを競う。難易度はEASY・NORMAL・HARDの3種類。 パーティは主人公のトーダ(固定)の他にストーリーモードで一度でも仲間にしたことがあるキャラを3人まで選択可能。 クリア時はスコアに応じた段位が表示され、段位上げのためのアドバイスが聞ける。 システム・特徴 フィールド 各ステージのフィールドマップ上にはモンスターのシンボルが多数存在する。それらを全滅させるのがステージクリアの条件。 画面右上には残り時間であるTIMEの数値が表示され、移動や戦闘などを行うと減少し0になるとゲームオーバー。主人公のトーダのHPが0になっても同様。 ステージ開始直後のフィールドマップは主人公の周囲を除いて霧に包まれて見えない状態になっている。 霧を消すためには見えない場所へ移動を行う必要がある。(*1) マップの広さは固定だが、地形の配置や都市・ダンジョンなどの場所は毎回ランダムで決定される。 移動は通常は画面に表示された方向に対して十字キーで行う。移動にかかるTIMEは地形の移動のし辛さによって変動する。 パーティ全員のHPが半分以下になると徒歩移動となり、移動にかかるTIMEが倍増してしまう。 以下、特殊な移動方法。 駆け足移動(R1ボタン) 全体マップを開き、指定した場所へ一直線に駆け足で移動する。通常移動と違い斜め方向にも移動できる。移動の途中で山などの障害物や敵シンボルにぶつかると中断。 空間移動(R2ボタン) パーティーメンバーに魔法使いキャラがいる場合のみ使用可能。全体マップを開き、指定した場所へテレポート移動を行う。距離に関係なくTIMEは10減少する。 クリスタル 特定の地点同士を結ぶようにテレポートで移動可能な地形。TIMEは消費しない。 カタパルト攻撃(L1ボタン) 全体マップを開き、指定した敵シンボルに対して間接攻撃を仕掛けてその総数を減らせる。射程は無限で1発につき最低でも1体は倒せる。スコアは獲得できない。 指定した場所に敵がいなければ無駄弾になり、都市に対して撃ってしまうと都市にダメージを与えてしまう。 弾は初期で10発所持、最大20発まで所持可能。弾の補充は各都市への初訪問時に5発分補充されることがある。 都市 1つのステージにつき数か所存在。モンスターからの防衛対象であり、占拠されてから時間が経過しダメージ率が100%になると崩壊し利用不能になり、ステージクリア時のスコアボーナスも減少する。 都市に入ると自動的に各キャラクターのHP・MPが全快。また、初訪問時にはアイテムやカタパルトの弾が入手できる。滞在時間としてTIMEは10経過する。 各施設の説明 宿屋:現在の状態をメモリーカードにセーブする施設。 店:アイテムを購入する施設。「薬屋」「武器屋」「よろず屋」「石屋」と都市によって店の名前が異なり、扱うアイテムの種類も変化する。 広場:仲間になったことのあるパーティーキャラの編成を行う施設。戦闘でHPが0になり離脱したキャラもここで復帰させられる。 以下はストーリーモードのみ。 鍛冶屋・魔術師ギルド:お金を払ってキャラクターのレベルを上げる施設。鍛冶屋は戦士系・魔術師ギルドは魔法使い系のキャラに対応する。 酒場:仲間加入のフラグになっている施設。ステージ攻略中一度も立ち寄らないとクリアしても同ステージのやり直しになってしまう。 ダンジョン 1つのステージにつき数か所存在。入ると別のマップに切り替わる。見えない部分のマップを移動しながら埋めていく必要があるのはフィールドマップと同様。駆け足移動・空間移動・カタパルト攻撃はできない。 ダンジョン内のどこかにいるボスを倒すとダンジョン攻略となり、ステージクリア時にスコアボーナスを獲得できる。攻略したダンジョンは崩壊し、二度と入ることはできなくなる。 戦闘 マップ上のモンスターシンボルと重なると戦闘開始。オーソドックスなターン制でターンが経過するごとにTIMEも1減少する。 お金を払ってレベルを上げるシステム上、戦闘勝利で得られるのはお金とスコアのみで経験値の概念はない。 必殺技 敵に攻撃をするごとに各キャラのステータス欄の下に表示されるELATEゲージが溜まり、満タン時にゲージを消費してで強力な必殺技を繰り出せる。 キャラのレベルが5以上になることでゲージを2段階分溜めれるようになり、満タン時にはさらに強力な別の必殺技になる。 魔法 攻撃の際に攻撃力のレベルを決定し、それに応じて威力と消費MPが増加するようになっている。『ウィザードリィ6』のパワーレベル制に類似したシステム。 常時全体攻撃扱いで、敵の数の分だけMPを消費する。 コンボボーナス 全てのモンスターには赤・緑・青の3色の内のひとつが設定されており、倒すごとに色がカウントされ、特定の順番でスコアボーナスが得られる、ボードゲームの役のようなシステム。 コンボボーナスの順番表は移動・戦闘中問わずいつでも確認できる。また、順番表には書かれていないシークレットコンボボーナスも存在し、それらはより高いスコアが得られる。 評価点 戦闘のテンポがスピーディ。 戦闘アニメーションは攻撃手段にもよるが一人ずつ行動するのではなく、複数の敵味方が同時に入り乱れて行うため1戦闘にかかるリアル時間は短め。 ザコ敵は適正レベルの戦士系キャラの攻撃一発で倒れるものが多い。ルール上戦闘回数がかさむゲームなので、戦闘がサクサク進むのは有難いところ。 末弥純氏によるキャラクターデザイン。 ゲーム中では原画のバストアップ絵が使われており、同氏のリアルかつ繊細で柔らかいタッチが上手く表現されている。 美形の主人公と相方の美少年をはじめ、小太りで髭面のおっさんエルフ、呪いで顔と腕を獣に変えられた拳闘士、爬虫類人などの個性的なキャラも。何故か女性陣は元盗賊だらけ。 ボスモンスターのデザインも担当しており、デモムービーやエンディングで原画が使われている。 初回特典では同氏のイラスト入りカレンダーカードが付属していた。キャラデザが本作の大きなセールスポイントだった点が窺える。 戦略性のあるステージ攻略・スコア稼ぎ。 スコアを稼ぐためには都市を防衛しつつ敵を効率よく撃破してコンボボーナスを獲得、残りTIMEと相談しながらダンジョンの攻略を行わなくてはならない。そのためには状況に応じて戦略を立てる必要がある。RPGにストラテジーゲームの要素を上手く導入していると言える。 問題点 チュートリアルモードやNPCに操作や用語について説明を受けることはゲーム中で一切無い。慣れないうちは説明書必須。システムだけならさほど複雑なゲームでもないので支障は無いのだが…。 ボスモンスターのグラフィックが末弥氏の原画と戦闘画面で使われているアニメチックなグラフィックとのギャップが激しい。 キャラタイプによる性能格差。 本作では戦士タイプ(主人公もこのタイプ)、弓使いタイプ、魔法使いタイプの3種類にキャラが分かれているが、戦士タイプ以外のキャラが微妙な性能になっている。 弓使いタイプは専用のアイテムを使って全体攻撃ができるが、その代わりに通常攻撃の威力は戦士タイプの半分ほど。専用アイテムは数を揃えると出費がかさみ、アイテム欄も圧迫してしまう。 魔法使いタイプは攻撃魔法のMP消費が激しく、複数の敵に最大パワーの魔法を使うと1回でMP切れになってしまうほど。HP自体も低く、通常攻撃の威力は雀の涙。MP回復アイテムもやはり数を揃えると出費がかさむ。 空間移動で戦闘以外でも貢献できるのだが、ダンジョンでは使えないためそこではお荷物感が… 上記の点もあり、ストーリーモードではHP・通常攻撃の威力が高い戦士タイプ4人でパーティを組んでしまいがちになってしまう。 HPの回復手段が少ない。 上記の通り本作では普遍的なRPGにおける僧侶・ヒーラーにあたるタイプのキャラが存在しない。そのためHPの回復は都市の訪問と回復アイテムの使用に限られている。 ステージが進むごとにHPの消耗も多くなり、自ずとお金の大半はHP回復アイテムの購入代に消えていく。上記の弓使い・魔法使いタイプ不遇の理由にも繋がる。 アイテムの種類を合計15種類しか所持できない。回復アイテムとマップ攻略に有利になるアイテムでアイテム欄を占有してしまいやすいため、上記の弓使い・魔法使いタイプ不遇の理由にも繋がる。 ストーリーモードの加入キャラのランダム要素。 中盤で加入するキャラは複数いる候補の中からランダムで決定されるのだが、その中に上記の魔法使いキャラが全員含まれているため、一度のプレイで魔法使いキャラを一度も仲間に出来ないことが起こりうる。 ストーリーモードの物語内容が全体的に駆け足気味で、ご都合主義な展開も見られる。一応物語の体裁自体は整っていて、サブタイトル「魔杖の呪縛」の伏線回収も行われるのだが… + ネタバレにつき格納 最終局面で主人公が突然特別な力を発揮するが、その説明も「北方出身の主人公は巨人族の血を引いている」というセリフだけである。それまでに伏線らしきものはほぼ無い。 総評 戦略性のあるゲームシステムの元、ハイスコアを競うというRPGとしては風変わりな内容は個性的であり、 スピーディなゲームテンポや良質なキャラクターデザインなどがそれらを支え、意欲的な作品に仕上がっている。 ただし、ゲームシステムのとっつきにくさやバランス面に練り込み不足が感じられる点は惜しいところ。 一般的なRPGとは違ったものを体験したいならプレイしてみる価値はある一作である。 余談 本作はナムコのRTS+SLG『スターラスター』との共通点がいくつか見られる。 都市を防衛しながら敵シンボルを全滅させるという基本ルールはスターラスターの惑星・基地を防衛しながら敵シンボルを全滅させる基本ルールに類似。 駆け足移動・空間移動はスターラスターでのワープ移動に相当。カタパルト攻撃は光子魚雷に類似している。 リアルタイムではなくターン制、戦闘がRPG形式、最初からマップの全容が明かされていないなどの違いはあるが、本作は他のゲームで例える場合、「ファンタジーRPG版スターラスター」という表現が割とマッチしている。
https://w.atwiki.jp/m1000/pages/53.html
確定運用中 M1000アプリカタログ アプリカタログにアプリを追加するときはまずアプリカタログガイドラインを読んで下さい。 アプリ動作報告の動いたよは引き続き運用していきます。 ただし、カタログに載ったアプリは随時削除していく方針です。 将来的には「動いたよに情報が載る」→「調査後、カタログに載せる」といった流れになるといいなと考えています。 新着情報 現在109本のアプリが仮登録されています。 タイトル 作者・メーカー名 カテゴリ 価格 登録日 概要 (ここはまだ予定中の項目です) カテゴリー別 置き換えアプリ システム マルチメディア インターネット・通信 ゲーム PC連携 生活・その他 開発者向け 企業向け サービス アプリ一覧 M1000アプリ一覧 パターンファイルがVer1.4になってました。(とりあえず、ここに書き) -- Terry (2005-09-01 22 12 51)
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/4551.html
キングダム ハーツ 3D [ドリーム ドロップ ディスタンス] 【きんぐだむ はーつ どりーむ どろっぷ でぃすたんす】 ジャンル アクションRPG 対応機種 ニンテンドー3DS 発売・開発元 スクウェア・エニックス 発売日 2012年3月29日 定価 通常版 6,090円3DS同梱版 21,090円10th Anniversary Box 15,000円(全て税別) プレイ人数 1~2人 セーブデータ 2個 レーティング CERO A(全年齢対象) 判定 良作 ポイント キングダム ハーツシリーズ第7作目新要素は概ね高評価ただしドロップシステムは賛否両論 キングダム ハーツシリーズ 概要 内容 特徴 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 その後の展開 ストーリー 闇は光となり、光は闇に堕ちる。マスター・ゼアノートは、天才的なキーブレードマスターであった。その姿を幾度も変えさせて光を守護するキーブレード使いたちの前に立ちはだかった。だが、まだ終っていない――我々には、脅威に立ち向かう準備が必要だ。そこでソラとリク、二人にはキーブレードマスター承認試験を受けてもらいたい。眠りの鍵穴を開くことで、新たな力を身につけるとともに、眠りに閉ざされた世界の開放にもなるだろう。純粋な光の数と等しく、7つの眠りの鍵穴を開放し、再びこの地に戻ってくることで、マスター承認とする。(取扱説明書より) 『KHIII』へと直接つながる、最終決戦への序章となるストーリーが展開される。 概要 キングダム ハーツ第7作目。開発は『キングダム ハーツ バース バイ スリープ(以下BbS)』のチーム(いわゆる「大阪チーム」)がメインで担当。 初代~『II』を手掛けたスタッフ(*1)が『ファイナルファンタジーXV』の開発に忙しく、代役として抜擢された。 また、シリーズ10周年記念としてパッケージにはアニバーサリーロゴが入っている。 内容 本作の主人公はお馴染み「ソラ」だけでなく、過去作でソラの親友・ライバルとしての立ち位置を担ってきたキャラクター「リク」がシリーズで初めて本編の主人公となった。(*2) この二人はモードとしては独立しておらず、W主人公として二人のキャラクターを入れ替えながらストーリーを進めていく事になる。 『トロン:レガシー』『ノートルダムの鐘』『ミッキー・ドナルド・グーフィーの三銃士』『ファンタジア』が新たなディズニー作品のワールドとして登場した。 『すばらしきこのせかい』のキャラクターもゲストで登場する。(*3)が、本作ではモーグリ以外のFFキャラは登場しない 本作では夢を喰らう「ドリームイーター」が重要な役割を果たす。善良なものをスピリット、邪悪なものはナイトメアと呼び区別しており、特にナイトメアは、従来シリーズのハートレスに代わる敵となっている。 同じドリームイーターでもスピリットかナイトメアかで色彩がガラッと変わる。また、片方側しか存在しないものもある。 ちなみに初回購入特典のARカードを使えば、本編で入手が困難な特別なドリームイーター(計3種)を呼び出せる。 特徴 戦闘システム:デッキコマンド 『BbS』や『キングダム ハーツ Re コーデッド』(以下Re coded)で使われたものと同じ。詳しくは両記事を参照。 本作のみの特徴として、コマンドの成長要素は廃された。このため、コマンド同士の掛け合わせなども無くなっており、レアな物については後述のスピリットのリンクアビリティになっている。 フリーフローアクション 壁やポールにYボタンを使ったアクションで突っ込むと、操作キャラが光に包まれ、フリーフローアクションに移行する。 ここでAボタンを押すと、状況に応じて強力なフィニッシュを放つ。 Bボタンを押せば、更に高く、遠くにジャンプすることが出来る。使いこなせば一見行けそうに無い場所にも楽々と飛び移ることができる。 更にYボタンを押せば、そこから高速で移動する。大きい敵に突っ込めばブロウオフというアクションで敵を吹き飛ばすことができる。 ちなみにこれらフリーフローアクションは全てアビリティ扱いであり、ゲーム開始時点で全て所持。一部を除いて強制ではないので外す事も可能。 リアリティシフト 特定のオブジェクトに近づいたり、攻撃中に特定条件を満たすとそのオブジェクト・敵にピンク色のマーカーが出る。 下にスライドするか、X+Aでリアリティシフトが発動できる。ワールドによってギミックは異なり、各ワールドの世界観に合ったものとなっている。 攻撃の威力としても優秀であり、チャンスがあれば積極的に狙うことで敵を一掃できる。 ボスへのとどめに使われたりと演出面でも十分に働きを見せている。 ストーリー・ワールド 下記の「賛否両論点」に書かれているような複雑な点ばかりが取り沙汰されがちだが、過去作にないほどにシリアス・コメディが入り混じった完成度の高いストーリーである。 本作のシナリオはソラとリクとの間の「友情」が最前面に押し出されており、特にリクに関しては本作で評価が良い方向に激変したというファンの声も多く聞かれる。 ディズニーのワールドも原作の雰囲気を再現し、かつソラとリクで別の視点からストーリーを楽しめるようになっており完成度は高い。また、前述の「リアリティシフト」の存在も各ワールドの印象をより強いものとしている。それ故にディズニー由来のボスキャラが少ないのは残念なところ。 KH2以来久しぶりの実写映画を元とするワールド「ザ・グリッド」(『トロン:レガシー』)のキャラクターは、KH2の『トロン』から約6年間の劇的な技術の進化を体感できる凄まじくリアルなグラフィックとなっている。 『キングダム ハーツ チェイン オブ メモリーズ』(以下CoM)では設定上、リク編では各ワールドのキャラとの交流が皆無だったが、今回はしっかり絡む。良くも悪くも天真爛漫なソラとは違って理知的に関わり、しかしその中でも熱さと正義感を以て行動するリクの姿は新鮮且つ、彼の印象を良い方向に押し上げている。 本作のマップはフリーフローアクションで飛び回る都合上極めて広く立体的で非常に複雑になっており、久しぶりに探索的要素が強くなっている。 マップ全域+高度限界までほぼ自由に探索できる為、広域かつ高低様々な場所に宝箱が配置されている。場所によってはざっと回っただけでは発見できないものもあり、コンプを狙うとかなり骨が折れる。 音楽 『BbS』の3人体制(下村、関戸、石元)で作曲。 『すばらしきこのせかい』の人気曲もアレンジされて登場。アレンジの甲斐もあってか世界観からもそこまで浮いていない。 ボス戦の曲の評価は高い。「L Impeto Oscuro」や「UNTAMABLE」などが人気曲として挙げられる。 また、『ファンタジア』のワールドでは無声映画であった原作に合わせ、探索中は「ソラたちの声が出ない」「効果音が楽器の音」という演出がされている(ムービーは普通通り)。 そこで流れるBGMは原作でも使われたクラシック音楽であり、チャイコフスキーの「くるみ割り人形」やベートーヴェンの「田園」といった有名曲が惜しみなく収録されている。 BGMもリアリティシフトの演出を考慮しながらうまく編曲されている。 凝った演出なのだが、発売当初はバグ騒動のせいでこれもバグだと思ってしまうユーザーもいた(*4)。 新たな仲間・「スピリット」 本作に登場するモンスター的な存在「ドリームイーター」の中で、主人公らに付き添い、戦闘の手助けをする存在を指す。 『キングダム ハーツ 358/2 Days』(以下Days)や『BbS』、『Re coded』でも一部で復活していたが、全編を通した本格的なパーティ戦闘は実に『KHII』以来となる。 戦闘面 ステータスを上げるアビリティはスピリットを連れて行くことによって効果を出す。 敵の特徴によってスピリットを入れ替えたりと、戦略性のある要素でもある。 パーティに加わっているスピリットとのリンクゲージが満タンになると、そのスピリットとの連携攻撃(リンク攻撃)ができる。 ソラのリンク攻撃は『I』や『II』の「しょうかん」や「れんけい」をイメージしたもので、一方リクのリンク攻撃は『BbS』のスタイルチェンジをイメージしたものとなっている。 なお、スピリットは体力が無くなって戦闘不能になると、30秒のカウントダウンが始まる。この時、近づいてAボタンを連打する事でゲージを溜めて蘇生させることができるが、カウントが0になってしまうと、そのスピリットは永久に失われる。 本作のスピリットは過去作のパーティ戦闘の仲間と比較しても非常に心強い存在。全体的にレベルが上がりやすく、早い内からパーティーに入れていると、ソラやリクよりもレベルが高くなる事がある。 仕事に粗はあるが、攻撃力が初代のドナルド・グーフィー並みに戻っており、雑魚敵くらいなら放っておいても倒してくれたりする。もちろん魔法や特技などでのサポートなども行ってくれる。回復などももちろんだが、特筆すべきは「スピリットロア」。短時間ながらソラ・リクの攻撃力・魔法力を1.5倍にするという強烈な効果を発揮してくれる。 なお、ネタバレとなるので詳細は伏せるが、ソラとリクでリンクの仕様が違うのはストーリー上必然の設定だったりする。 育成面 敵を倒すことで手に入る「~の幻想」等の素材(「ドリームピース」と呼ばれる)を一定数集めることで、スピリットを自由に生み出す(「ブリード」する)ことができる。 リンクポイントを貯めれば「アビリティリンク」でスピリットが持っているアビリティやコマンドを開放できる。 インターフェース的には『ファイナルファンタジーXIII』のクリスタリウムに類似している。 スピリットたちとのふれあい要素も充実。 様々なおもちゃで遊んだり、食べ物をあげたりできる。他にも突っついたり撫でたりしたり、カメラを使って写真撮影することも可能。 これらは完全にお遊び、という事ではなくこれによって経験値やリンクポイントを効率よく稼げたり、「相性レベル」や「性格」の変化をもたらす。 「相性レベル」を上げることによって戦闘中の行動がより賢くなったり、「性格」を変化させることによって戦闘中の行動自体が大きく変化したりとゲーム攻略に直結する要素は多く、戦闘に疲れた武闘派にもスピリットを可愛がりながら進めたい育成派にも満足の仕様。 初期スピリット「ワンダニャン」や「コウモリバット」を筆頭に、可愛らしいだけでなくどこか妙な魅力を感じるデザインが好評。 名前は自由に付けられる。本作のドリームイーターのネーミングがいろいろと直球なのはそのためなのだろうか。 フリックラッシュ 育てたスピリットを3vs3で戦わせるモード。『CoM』のカードデッキにシステムがよく似ている。 カードには数字が振り分けられており、カードの数字が大きいほうが弱いほうの行動をブレイクできる。数字は0(*5)が無くなった代わりに完全最強の☆が登場した。 カードを上にスライドすることで攻撃、下にスライドすることで防御ができる。防御が成功すればそのスピリットの必殺技ともいえるカードが手札に追加される。 相手方のスピリットもなかなかの強敵揃いであり、簡単に活路を見出すことはできない。 ちなみにここでは様々なFF、すばせかキャラが名前だけとはいえ参戦している。 リンクポータル すれちがい通信で他のプレイヤーにドリームイーターを送受信し、マップ上で特殊なバトルを発生させたり逆に一時的に仲間として戦闘に参加させたりすることができるようになる。 NPCのリンクポータルもマップ上に配置されている。またレアな素材を入手できるスペシャルポータル、クリア後に強化版ボスと再戦できるシークレットポータルというものも存在。 評価点 縦横無尽のアクション フリーフローアクションによって、高速移動もハイジャンプもお手のもの。シリーズ他作品とは一線を画した爽快感が得られる。 壁やオブジェクトに突っ込むだけで発動するので、難しい操作も要求されない。 攻撃力もあるので、アクションに不慣れな人でもこれを使えばそれなりに見栄えもよく、安定して戦える。 本作のマップはかなり広めに作られており、宝箱なども複雑な配置をされているが、移動手段がこのように強力であるため探索の楽しみもある。 狭い路地なら壁を次々と蹴って高速移動することができたりと、爽快感は満点。 スピリットを育成し共闘する楽しみ スピリットも単なる仲間に留まらず、「強化する事で自分自身も強くなる」事や、フリックラッシュによるミニゲームなど、様々な要素を上手く一つにまとめて組み込む事に成功している。 種類も多く、どのスピリットも一定の強さがあるので、お気に入りのスピリットと最後まで戦うこともできる。 「II」のリアクションコマンドで見られたような、外連味溢れる爽快なアクションが(バリエーションは限られるものの)任意で出せる爽快感はかなりの物。 戦うだけでなく、純粋にスピリットを愛でるモードも用意されていたりと、遊びの幅は広くなっている。 ただし、どちらの要素も非常に出来がいい一方、流石に調整不足・詰め込み過ぎな部分があり、賛否両論とは別に問題点となる部分も存在している。詳しくは後述。 相変わらずきめの細かい演出 上述の通り、諸々の問題で空回りしてしまった点もあったが、演出としての細かさは流石。本作では、ソラとリクの二人で、同じワールドの違う場所を探索するが、シリーズで登場した事のあるワールドを探索する際は、ソラはこれまで行けなかった箇所を探索し、リクはこれまでに登場した場所を探索するようになっている。 こちらも上述されているが、今作のストーリーの主軸は「ソラとリクの友情」。この点は十分に描き切られており、特にシリーズファンから高い評価を得た。 ワールド単体で見て行っても、「三銃士」のワールドは初代の頃を思わせる、ディズニーテイスト満載のコミカルな演出が目を引く。近作ではとかくシリアスな展開に終始する事が多かっただけに、シリーズファンなら全く新しいワールドにも拘らず、どこか懐かしさも感じる事ができる。 見事な出来のOP 本作のオープニングムービーはファンなら必見。最終決戦へ向け、歴代主人公たちが一堂に会する感動的なもの。むしろ何故これがKHIIIのOPでないのかという程。 今までの作品の名シーンが非常にうまく編成されている。つなぎ目も全く違和感がなく、素晴らしい出来。発売記念イベントで先行上映された際も反響はかなりのものだった。 本作の数多い見所の中でも「OPが一番盛り上がった」とまで言われるほど。なお、シリーズで初めてオーケストラ版の「光」がOPムービーに採用されている(これまでは歌付きのバージョンが使われていた)。 ではEDテーマもいつも通りの「光」…ではなく、『Days』以来となる「Passion」(*6)が久しぶりに使用されている。OP、EDでそれぞれ別の楽曲を、そして「光」と「Passion」の両方を使用しているのは何気にシリーズ初。 工夫されたストーリーの展開と説明 「メモワール」によって、過去作やワールド(原作)におけるシナリオ、用語がしっかりフォローされている。 新規プレイヤーへの配慮が見えるシステムなのだがこの点に関してはあまり広告を打たれなかった。 また、同じくメモワールには「回想シーン」というものが登録される。これは本作のストーリーの背景を見ることができるというシステム。シナリオを進めていく途中で自動的にムービーが登録され、その都度見ることができるが、見ないで後回しにすることもできる。 本作全体の背景の説明もメモワールで小分けにすることで、開幕早々延々と説明が続くことのないよう配慮がなされている。とにかく先に進めたいという人はムービーをスキップするまでもなく飛ばす事が可能で、逆にしっかりとストーリーを追いたいという人は、従来通り進行に合わせて追っていける。 歯応えのあるバトル ボスはソラ編、リク編で行動パターンが全く異なるような敵が用意されており、過去作よりも充実している。使い回しのようなものも存在していない。 ストーリーにおけるボス戦の難易度の高さはシリーズでも屈指。特にリク編終盤のボスラッシュはシリーズでも一二を争う難所。 ボス敵全般の強さはもちろん、雑魚の中にも難敵が多い。プレイヤーにもよるが、スタンダードでも歯ごたえ十分で、総合的に見てシリーズトップクラスの難易度であると言える。勿論、これまで同様自分の腕に見合った難易度調整も可能(最高難易度のクリティカルのみ2周目以降限定)。 クリア後は各ステージのボスと再戦が可能。しかしリク編のボスラッシュの敵は対象外。大ボスクラスかつ、それぞれが一個体としても非常に難敵なため、少々残念なところ。 なお、この時は後述の「ドロップ」をする事は無い。腰を据えてじっくりと強敵と戦うことができる。 ちなみに作品全体を通しての高難易度の救済措置としてか、今作は過去作と比べても明らかにレベルが上がりやすい。レベルアップによる必要経験値の増加の度合いがかなり緩やかになっているため、1つ手前のワールドに戻った程度ではほとんどレベルアップの速度が低下しない。詰みかけた場合にはスピリット育成も兼ねて素直にレベル上げすることもできる。 後述されているが今作ではレベルアップでアビリティを覚えることはないものの、少なくとも基礎ステータスはちゃんと成長するので、レベル上げで多少なりとも楽になる調整にはなっている。 賛否両論点 ドロップシステム 本作最大の賛否両論点。ドロップゲージと呼ばれるゲージが無くなると、強制的にキャラが移り変わるというシステム。正確には、ゲージが無くなると30秒間ボーナスタイムができ、その後の策を練ることができる。 ボーナスタイム中はドロッププライズが出やすくなる。ここで効率よくドロップポイントを稼ぐことも可能。 ドロップポイントを戦闘中集めておけばドロップの際に相手側の能力を大きく強化できるというメリットもあり、上手く活用すればLV1プレイなどの縛りプレイもある程度楽になる。 しかし、ボス戦でも容赦なくドロップしてしまう上、戦闘そのものは仕切り直しにも拘らず、自分のダメージだけは引き継ぐ。これが最大の批判点である。 「デッキにモーニングベル(*7)を仕込む」「ボス戦前に一度ドロップしておく」といった対策はできるが、根本的な解決にはならない。 ただし、このドロップシステム自体は本作のストーリーに深く関わっており、これ無しでは成り立たない程重要なシステムである事は明記しておく。 また、当システムによって意図せずともソラ編とリク編の進捗を合わせられるため、ダブル主人公制のゲームとしては上手く交互にストーリーを進めることが出来る。 一般的なダブル主人公制のゲームだと、「一周目と二周目でそれぞれの主人公のストーリーを進める」「特定のストーリーまで進めると主人公が交代する」という仕様が多いが、両主人公並行して物語を進められる点では画期的システムとも言える。 難解なストーリー 主に黒幕であるゼアノート関連(*8)や「夢の世界」との行き来などは設定が複雑で分かりにくい。更にそこへタイムスリップ的な要素も絡んでいる為、ますます物語を複雑にしている。 本作のシナリオが複雑なのはKHシリーズの根幹である「心」そのものに踏み込んだ内容であるという面が強い。 また、次回作に向けての新たな設定も登場しており、これまでの流れを理解するシリーズファンはまだしも、新規層にはかなりとっつき辛い所まで来てしまっている。 良くも悪くも野村氏の本領をいかんなく発揮した入り組んだ設定が広がっており、あまりに難解なためかディズニー側にさえ一回の説明で理解してもらえなかったという逸話もある。 インタビューで野村ディレクターが答えるという形でストーリーの解説もされている。ただ、解決されていない疑問点もある。 さらに本作から登場したタイムスリップ要素がプレイヤーの混乱を招いた。この要素は本作の本筋にはまだ絡まず、「倒したはずのあのキャラがなぜ登場するのか?」という疑問に対する回答だと思っておけば本作単体の理解には十分。しかし、本編では本作内のネタばらし以上の時間をとって時間移動の設定とその制約について長々と語ってくれるためプレイヤー側もそちらに思考を割いてしまいがちで本編の理解がおろそかになってしまう。 時間移動という要素そのものが非常に強力で何でもありとなってしまいかねないので、制約そのものは必要であるし、それが次回作に持ち越されず早めに明かされたのはむしろ良い点と言えるのだが……。 ただし難解ではあるが、伏線はところどころに張られており「複雑な伏線がつながったときの快感」を意識しているとのこと。 実際、かなり大胆な伏線の張り方をしており、それをネタばらしで気づけたときには「やられた!」と思うこと請け合いである。 また、NEW GAME開始直後にろくに舞台説明もないままいきなりチュートリアルに入ってしまうのだが、これは野村ディレクターの意図によるもので、最初はソラたちと同じように「何が何だか分からない」状態からのスタートにしたかったということらしい。 上記の通り、ストーリーはかなり「過去作をプレイした人向け」の内容である。初っ端から完全にこれまでの設定・ストーリーありきでスタートしており、固有名などもポンポン出てくるため、最初の辺りなどは特に新規ユーザーには理解しがたい。 しかし、重要な用語や過去作のあらすじはメモワールで解説が用意されており、目を通していれば初見でも100%は無理でもある程度の理解はできるようになっている。とりあえず良く分からない単語が出てきたらメモワールかレポートを開けば大抵書いてある。 なお、「過去作をプレイした人向け」の内容であるというのはこれまでのシリーズにおいてもほぼ同様であり、そもそも今作特有の問題点ではない(最も顕著なのは『KH2』)。これまではイベントムービーなどで解説していたものを別モードを用意して任意にチェックできるようになったということであり、これもある種のムービーゲーとしての問題点の解消手段ともとれる(アルティマニアで野村ディレクターもこの旨を明言している)。また、新規キーワードやあらすじを入手した時にはちゃんと画面に表示される。 問題点 新規ワールドに対する説明不足 各々が独立した世界観・設定を持つディズニーワールドだが、一部のワールドでは初めて訪れた際も「クルー」「ジプシー」など、そのワールド特有の固有名詞がロクに解説もされずシナリオが進んでいく。 評価点にて述べられている通り、「メモワール」のおかげでストーリーを追うという意味では苦労しないのだが、世界観や設定を理解するまでには至らない。 シナリオを進めれば理解できるようにはなっているが、単語だけで意味を推測することも難しく、初見の作品では混乱を招いてしまう。 これまでのシリーズでは、作品の冒頭部分なども描写する事で、これら説明不足を補っていたが、本作では、いきなり作品の盛り上げ部分から始まる事が多いのが理由か。 敵の硬さ コマンド攻撃やガードなどのリアクションをしても敵がほとんど隙を見せない。特にボス戦で顕著。 強力な一撃を加え、そのまま巨体に見合わぬ高速移動で距離を離して様子を窺うような行動を取るボスが多く、「敵のほうがヒット アウェイを成立させている」という皮肉めいた指摘もある程。 過去作ではガードや回避から反撃の起点を生み出すものがほとんどであり、逆に言えば、ハッキリとした反撃の起点を自らが生み出せていた。 ボス戦は全体的に攻撃のメリハリがなく、はっきり言えばダラダラと攻撃してくる為、パターンが非常に掴みにくい。分かりやすい反撃チャンスは終盤に行くほど減り、結局は攻撃の合間に1、2発当ててチマチマと反撃し、回復魔法ゴリ押しで突破という形になりやすい。 フリーフローシステムは各ボス戦でもほぼ必須となっている。しかし、『II』のリアクションコマンドの様に、それを起点に反撃へ移るには至らず、あくまで攻撃・移動手段の一つに落ち着いている為、折角の爽快感を生かし切れていない。 雑魚戦も同様で、全体的によろけを取りにくく、こちらの攻撃中に割り込まれる形で反撃を食らう事もしばしばある。 終盤の相手の中には「丸まってバウンドする攻撃をするが、この攻撃中は完全無敵状態」「当たり判定も含めて完全に姿を消し、突然ほぼゼロ距離に現れて攻撃、再び姿を消す」「頭部(オプション)と胴体(本体)が完全に分離し、胴体がよろけている間も頭部は自由に行動・攻撃する」など、少々無理のある形で難易度を上げている雑魚敵も存在する。 総じて、瞬間瞬間の爽快感はあるが、プレイヤーが一方的に攻撃し続ける事を許さない様に作られている印象が強い。爽快感を追求し過ぎた結果が、ライト向けに作られた「II」である為、シリーズの反省を踏まえた難易度調整ともいえるが、折角の新システムや煮詰められた戦闘バランスと調和できていないのも確かである。 「ひるみ」に関わる隠しパラメータとして各種技には「リアクション値」というステータスが設定されており、この数値が大きいほどひるみを取りやすくなる。通常攻撃である「たたかう」のうちもっとも基本的な技のリアクション値がゼロであるため、基本的に至近距離で普通に「たたかう」をした場合はひるみを取ることが出来ない(遠距離での突きからなら取れる)。 つまりこの雑魚のひるみにくさは調整不足などではなく意図的なものなのである。単なる設計ミスならまだしも、これで良しとしているのだからなおのことタチが悪い。 リアクション値が極端に低いのは通常攻撃のみであり、他のリンク攻撃や各種コマンド技は高い数値が設定されているものがほとんどである。つまりこれらの要素を使わせるための意図的な調整か。過去作で散々揶揄されてきた「連打ゲー」という風評からの脱却を狙ったものと思われる。 なお、PS4版では、雑魚敵がかなりひるみやすくなっている(*9)。しかし、大型のドリームイーターやボスタイプのものは変わっておらず、解決には至っていない。 それ以外にも、足が速いうえにフラフラ走り回って(飛び回って)どこかへ行ってしまうような行動ルーチンのものが多いなど、テンポが削がれやすい要素がちらほらと存在する。 通常のエンカウント時なら無視して良いが、敵の殲滅が必須な場面ではどうしても追跡する必要があるため面倒。今作はフリーフローを意識してか、かなり高めの段差が多く用意されており、落ちてしまったりすると更に面倒。 バトル関連の細かい操作性 操作性も完璧とは言えない。この点は携帯機作品かつ類似のシステムを持つ『BbS』『Re coded』とよく比較される。 コマンドデッキの操作が非常にやりにくい。BbSの操作方法に慣れ親しんだ人なら尚更そう感じる。 デッキ送りを十字ボタンで行うことには変わりないが、BbSはPSPの作品であり、方向キーは上部にあった。しかし、3DSの十字ボタンは下に付いているため、指の配置を考えるとどうしてもデッキを下に送ることが難しくなってしまう。 同様にデッキコマンドシステムを採用した『Re coded』では、Lボタンを使うことでデッキを操作できたため、これを採用してほしかったという声も多い。 また、『Re coded』では前述のLボタンのデッキ送りや、視点の変更、キャンプメニュー内でのアイテム使用など便利な要素もあり、どうして本作でも採用してくれなかったのかと不満を漏らすファンもいる。 なお『Re coded』とは開発元が別であった事や本作と開発期間が一時的に重なっていた為ノウハウをそのまま流用できなかったのかもしれない。 この他、エアリカバリー(*10)系の入力受付が遅く、リカバリーする前に着地したり(*11)、連続ヒットさせられる事が多い、 リクの地上コンボフィニッシュの発生が異様に遅く、相手によっては途中で抜けられる等、いまいち調整しきれていない部分も散見される。 フリーフローアクションが暴発しやすい ドッジロールやエアスライドなどで敵の攻撃を回避しているときに壁に当たってしまうとプレイヤーが意図せずともフリーフローアクションに移行してしまう。 上記の通りフリーフローアクションは外すことも可能なのだが、ウォールキックとスーパージャンプとスーパースライドはアクションコマンドに存在せず外すことができない。 ウォールキックはスーパーアーマーが付加されるとはいえ硬直が長く、高難易度だと一撃が致命傷になることもあるのでこの暴発のせいで泣きを見ることも多々ある。 スピリットの問題点 「スピリット」の行動パターンを決める「性格」についてゲーム中でほとんど説明が無いため、具体的にどの性格で何をしてくれるのか良く分からない。 「かしこい」「ゆうもう」等なんとなく想像がつくようになっている性格名も多いが、一方で「ノラ」「バジリスク」「レーサー」等やっぱり良く分からないものも多い。 性格の違いで立ち回りも大きく変わり、性格によって解放されるリンクアビリティもある為、難易度高めの今作では結構重要な問題である。 性格によって目の色も3色にかわるため、目の色を見てある程度判断することもできる。 ソラ、リクの強化のためにスピリット選択の幅は狭まることがある 上述のスピリットの特徴に記載の通り、スピリット達との触れ合い(によるリンクアビリティ)を通じて、自分達の基礎能力を強化する事ができる。しかし、本作におけるアビリティの取得は、このリンクアビリティにほぼ全面的に依存している為、レベルアップによる能力強化は限定的。 「コンボプラス(*12)」の様なメリット・デメリットあるものはもちろん、「リーフベール(*13)」や後述の「ラストリーヴ(*14)」もこれに該当する。なおかつ、これらアビリティはスピリットで共通の物ではなく、取得できるスピリットが決まっており、しかも育成の最終盤にようやく取得できる。アクションアビリティ以外はソラとリクで共有できるのが救い。 有用なアビリティはある程度育てないと手に入らない事から、目的のアビリティ取得まで同じスピリットを連れ歩かざるを得ない。 多数のバグ 実質1年ほどの短期間制作のためかバグが多い。後に修正パッチが配信されるが、初期バージョンでは進行不能バグなど結構重大なバグが多かった。公式HPにもいくつか載っている為チェックしておくと良いだろう。 現在でも全ては修正されておらず、特定条件を満たしてしまうとリクの最大HPが低くなるバグなどいくつかは残っている。 ここまでに記載されている通り、あと一歩の調整不足やテストプレイ不足なども散見される為、製作期間の短さがなんとも惜しまれる作品である。 その他の問題点 本作のクリティカルモード(最高難易度モード)は「被ダメージ激増、与ダメージ半減」というバランスで、『KHII FM』においての「防御面はもろくなるがこちらの攻撃力も上昇する」というアクションゲームの醍醐味であるヒット&アウェイをより強く楽しむ事が出来るようになっていた物とは全く逆方向のバランス調整となっている。 「相変わらず詰めが甘い」「アクションの醍醐味をまるで分かっていない」と、アクションを大事にするファンからは辛辣な批判が寄せられた。 一応、本作ではLv1でも一撃死を免れる「リーヴ系」のアビリティを手に入れることができ(*15)、そもそもクリティカルモード自体がクリア後の特典であるという違いがあるが、それにしたって苦行すぎる。 ちなみに制作チームが同じ『BbS FM』のクリティカルモードも、与ダメ半減でこそなかったが後半こちらの火力が極端に不足するという欠点はこの時点で指摘されていた。リーヴ系のアビリティを序盤から用意できる点も同じ(ちなみにKH2ではレベルで習得)。 シリーズマニア向けのやりこみ要素「Lv1プレイ」も本作のゲームデザイン上落とし穴がある。 なお、経験値ゼロのアビリティこそあるがLv1でのプレイは極端な縛りプレイであるため、きわめてマニアックな遊び方であることは注記しておく。しかし、こうした遊び方は『IIFM』『Re coded』等で絶妙なバランスで成り立っていたというのも事実であり、アクションに自信があるプレイヤーたちにはシリーズ恒例のやり込み要素となっている現状がある。 2周目以降のスピリット引き継ぎと「EXPゼロ」装備時でもスピリットには経験値が入るという仕様や、そもそも今作の敵は防御力は低く最大HPを高める方向でのパラメータ調整になっていることなどから、今作のLv1攻略は多彩なブースト要素をフル活用してパラメータを高め、敵の防御力を直接上回るようにして攻略するように、意図してこのようなバランス調整が行われていたと思われる。 これは上述の『BbS FM』だけでなく、好評だった『IIFM』でも決して見られなかった調整であり、本作の発売時点で既にプレイヤー間では「終盤では攻撃力・魔法力はいくら上げても敵の防御力(≒最低与ダメージ)を超えられないため無意味」という風評が定着してしまっていた。 後年になって研究が進んだ結果、従来シリーズとは異なりステータスブーストの手段が多い今作では、Lv1であってもラスボスクラスの敵の防御力を上回る攻撃力・魔法力で攻略可能であることがわかっている(*16)。 つまり、調整不足だったのではなく、馴染みのない新システムに根幹を任せてしまったことが問題だったのである。ましてや、上述のように、スピリットの育成もサクサク進められるものではない為、慣れている・早く進めたいプレイヤーにほど軽視されやすく、狙いとプレイする層がズレていた事も要因となった。 バランス調整自体は上述のようにむしろ緻密かつ過去作の反省を活かしたものとなっているため、それがプレイヤーになかなか理解されなかったのは惜しまれるところではある。 発売当初はクリア報告も僅かしか存在していなかったが、以下の仕様が明らかになった現在ではクリティカルLv1での攻略達成報告も多く上がるようになった。 + 風評の一因について 特に同制作チームであった『BbS FM』の影響は大きい。『BbS』は敵の防御力が高めであり、更に最低与ダメージが基本的に1ダメージと非常に低いバランスであったことから、一部の状態異常攻撃を除けば「最大HP=攻撃回数」であるとプレイヤー間では揶揄されていた。 そして今作でも根本的なダメージ計算式は『BbS』とほぼ同じであり、レベル1での基本攻略法は『BbS FM』と同様だとプレイヤーに誤認させる要素は揃っていた。更に『BbS』に存在したシュートロックなどの超多段ヒット技も本作では大幅に削減されており、最低与ダメージで戦う限りにおいては火力も大幅に低下してしまっていた。このことがドロップシステム、及び終盤のとあるボスの制限時間の仕様に対してLv1では火力不足で対抗できない、という認識を定着させ、前述の不評を生むことになった。 総評 総合的に見れば十分良作に値する作品ではあるが、『BbS』から改善の兆しが見えない部分もある事で、良くも悪くも大阪チーム製KHの作風が明確になった一作でもある。 シリーズの新機軸を打ち出したフリーフローアクションには一定の評価が集まっている。 その他の新要素も本作独自のフレーバーとしては申し分ない。 音楽やリアリティシフトによる演出もゲームに上手く絡めており、原作尊重の流れも崩れておらずディズニー作品の世界を鑑賞するだけでも面白い。 ストーリーは複雑だが、一方でメモワールなどのシステムでシリーズ初見のプレイヤーにも手をつけやすくするような利点も存在する。 しかし、かなり大きく賛否を分けたドロップシステムの存在、アクション関連の問題点もあり手放しに賞賛できる作品とも言えない。 過去作の問題点を積極的に解消しようと様々な仕様変更や新要素を追加したはいいものの、詰め込みすぎて空回りしてしまった要素も多くなってしまった。 余談 本作を代表するBGMである「Dream Eater」。 かわいらしい女声の「らん♪らん♪らん♪らららん♪」が特徴的な曲なのだが、この曲を手掛けた下村氏は「 オジサンが低音で歌うキモかわいい曲はどうかな? 」と野村氏に提案していたらしい……どうやら却下されたようだが。(参考) 『すばせか』からのゲストの一人である「ビイト」。 彼が隠す妙に長い本名をヨシュアにバラされてビイトが大慌てする…という原作に良く似たシチュエーションがあるのだが……名前の漢字を思いっきり間違えられている。 「尾藤大輔之丞(ビドウ‐ダイスケノジョウ)」が本名なのだが、本作だと「丞」が「丈」になってしまっている。 後述のHDリマスター版ではちゃっかり修正されているのでご安心を。 ちなみに原作でもヨシュアのセリフに「役不足」の典型的な誤用をしているものがあり、ある意味スタッフの間違った知識の犠牲者となっている。 『シアトリズム ファイナルファンタジー』ではかつて「FFゆかりの人物たちにシアトリズムを体験してもらう」旨の動画が配信されていた。 そこで最後に登場したのが野村氏だったが、いきなりカメラを強奪したあげくシアトリズムそっちのけで本作の試作版を遊んでいた。 スタッフも予想していなかった展開ではあるが、公開されたプレイ画面にはしっかりとディズニーのコピーライトが入っているところがこれまたシュール。 野村氏は、スピリットとの触れ合いは『nintendogs』の影響を受けたと「社長が訊く」のインタビューで語っている。(リンクは下記。4ページ目を参照。) 「『nintendogs』はなんで戦えないかなーって(笑)」と、かなり突き抜けた発言を岩田社長の前でしている。字面から察するに、一同大ウケだったようだ。 リンク 社長が訊く 第15回 KINGDOM HEARTS 3D インタビューを受けている部屋のムードがなんというかノムリッシュ(いい意味で)。他の作品のインタビューでは明るい場所を選んでいるため尚更目立つ。 これまで見られなかった野村ディレクターの意外な一面を見ることができる。 その後の展開 ナンバリングでないが本作は『BbS』と同様に本編に匹敵するボリュームと内容を持つ作品であり、後のシリーズでも『BbS』相当の扱いがされる事が多い。しかし『I』『II』『BbS』のような追加要素を加えた「ファイナルミックス」が発売される事は無かった。 ディレクターは「大阪開発チームが複数のタイトルを抱えていてそれどころではない状況なので、数年後はわからないが現在はその予定はない」と答えており、結果として下記のHDリマスター版としてリリースされるに留まっている。 本作のスタッフロールではある仕掛けが施されており、条件を満たすとキーワードグロッサリーに謎の英文が追加される。 簡単に訳すと「過去はより精彩な新たな数字として目覚める。次のナンバーの目覚めに備えよ」。 これだけだとよく分からないだろうが、過去=以前の作品。新たな数字=HDリマスター版『1.5』『2.5』。次のナンバー=『III』の事で、要するに『III』の復習用としてHDリマスター版が出る事を予告している。 この予告通り1年後には『1.5』が。その1年後には『2.5』が発売された。 過去作HDリマスターに収録される中で本作だけ仲間外れの状況になっていたが、2017年1月に発売された『キングダム ハーツ HD 2.8 ファイナル チャプター プロローグ』(PS4)に本作のHDリマスター版が収録された。 素のドロップゲージ蓄積速度の低下(*17)に加え、ドロップボーナスに「ドロップゲージ速度低下」が追加され、ドロップ関連のバランスが大幅に緩和されている。雑魚敵もやや怯みやすくなった。これは3DS海外版の時点で既に実装されており、追加要素自体はほぼないものの実質FM版のような再調整版となっている。 更に3DS版でタッチ操作が前提だった部分をPS4コントローラに合わせて操作の変更が行われた。 やりこみ部分ではクリティカルモードの与ダメ補正が0.5倍から0.75倍に緩和された。 なお、他のシリーズのHDリマスターのようにアビリティ「EXPゼロ」自体に与ダメ補正が掛かる仕様は追加されていない。これは上記のように敵の防御力を直接上回るようにして攻略する、という本来意図したバランスが破綻しかねないためだろう。 ちなみに本作にナンバリングを付けるなら、『キングダムハーツ2.6』になると言う。この「2.8」という微妙な数字も、同時収録の新作である『キングダム ハーツ 0.2 バース バイ スリープ -フラグメンタリー パッセージ-』の「0.2」を本作に足したものだとか。 冒頭で述べた通り、本作は一作目から続く「ダークシーカー編」完結編である『キングダム ハーツIII』の序章に位置する作品である。 しかし以降はシリーズはしばらくブラウザゲーム『キングダム ハーツ キー』(*18)や過去作のリマスターを中心に展開するようになり、上述の『2.8』が発売されるまで5年。『III』発売まで更に2年を要し、本作で予告された最終決戦が実際に始まるまでリアルタイムで7年もの歳月が掛かった。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/7495.html
美少女戦士セーラームーンSuperS 真・主役争奪戦 【びしょうじょせんしせーらーむーんすーぱーず しんしゅやくそうだつせん】 ジャンル 対戦格闘アクション 対応機種 プレイステーション メディア CD-ROM 1枚 発売元 エンジェルメガハウス 開発元 キッド 発売日 1996年3月8日 定価 5,800円 プレイ人数 1人~2人 判定 クソゲー ポイント アニメ版への過剰尊重仕様故にあまりにも遅い必殺技ほぼ全要素で隙のないクソさファンアイテムとしても微妙BGMだけ素晴らしい謎の歌い手の正体は……? 美少女戦士セーラームーンシリーズリンク 概要 問題点 CG ゲームシステム ゲームバランス その他の問題点 評価点 総評 その後の展開 余談 概要 当時少女を中心として社会現象に発展した漫画・アニメ『美少女戦士セーラームーン』の格闘ゲーム第3弾。3DO『美少女戦士セーラームーンS』のシステムをベースにしたアレンジ移植かつフルモデルチェンジ作品。 『セラムンS』は技などの一部の要素をSFC『美少女戦士セーラームーンS 場外乱闘!? 主役争奪戦』から引き継ぎ、本作はさらに多くの『場外乱闘』の要素を引き継いでいる。そのためどちらとも違った作風となっている。 プレイヤーキャラクターは、スーパーセーラームーンとスーパーセーラーちびムーン、そして内部四戦士と外部四戦士の合計10人。 ドジなムーンの代わりに、誰が主役にふさわしいか勝負で決めるというストーリー。 『セラムン』ゲームシリーズでは初となるプリレンダ3DCG+モーションキャプチャを採用している。 SFC『場外乱闘』は初心者から上級者まで楽しめる大変優れた格闘ゲームとして評価され、キャラゲーとして見てもグラフィックやBGM、迫力ある技演出も悪いものではなかった。 3DO『セラムンS』は格闘ゲームとしての評価は高くないが駄作とする声もそれほどなく、キャラを美しいセル画で描いているといったキャラゲーとして見ればおいしい要素が豊富である。 だが肝心のゲーム内容は格ゲーとして最低最悪の出来であり、キャラゲーとしてもすすめにくい紛う方なきクソゲーである。 問題点 CG パッケージのムーンから独特なオーラが放たれていることから分かるようにCGのクオリティがひどい。 電源をONにすると、いきなりとんでもないムービーを見せつけてくる。 冒頭でムーン達がイバラに囚われているが、このシーンのムーン達が不気味極まりない。マネキンにしか見えず、得体の知れない不安感に襲われる。 笑顔のはずなのに無機質で、ハッキリいって全然美少女に見えない。これではキショう女である。 タキシード仮面のアップは一瞬だけだが、その一瞬でヤバさを理解できてしまう。 OPムービーはかっこよさを演出する意図は理解できるが、完全に技術が追いついていない。 『セラムンS』のムービーの技術も低かったが、あちらは一部をアニメにしていたり、戦士達の必殺技演出の評判は悪いものではない。 ゲーム中はプリレンダモーションキャプチャーのセーラー戦士達が動く。こちらも全く可愛らしく見えない。はっきり言って気持ち悪い。 画面に比べて小さく描かれており、その分顔面崩壊している。 さらに動き方がカクカクしているのにクネクネしている奇跡のグラフィックとなっている。まるで操り人形である。 特にジュピターに至ってはモーションの出来が悲しいほど酷く、ウラヌスに至っては何処ぞの裸芸人を彷彿とさせる動きである。 勝利時はもちろん、敗北時にもポーズを取るのだが、本来なら可愛いポーズなのに微塵も可愛くない。 初回限定生産版はピクチャーレーベル。ムーンのCGが描かれている。だが全く嬉しくない。 通常版は戦士達の星の記号が描かれている。こちらの方が可愛い。 何故こうなったかと言うと「当初は3DO版と同様のセル画にする予定だったが、お偉いさんが『流行りのCGにしよう』と提案したから」らしい。なんという失言をしてくれたんだ……。 同年に同じコンセプトで発売されたPS挌ゲーの『あすか120%スペシャル BURNING Fest』はまともな美少女であるため、本作の美少女達がいかに酷いかよく分かる。 ゲームシステム キャンセルシステムがない。華麗なキャンセルコンボは不可能。 あるにはあるが、連打キャンセル、バックステップ中に必殺技でキャンセル、小技を空振りキャンセルしての投げのみ。 連打キャンセルの仕様がおかしい。 連発中の技で固定される。例えば近距離用パンチで始動すると、遠距離になっても近距離用のパンチしか出せない。 もちろんパンチからキックに変更することも出来ない。 当然立ち技としゃがみ技の変更も出来ない。 回り込まれても振り向かない。隙だらけ。 遠く離れた後ろにいる相手を攻撃しようと、近距離技を絶え間なく繰り出す姿はシュールである。 ジャンプ攻撃のヒット、ガード問わず、自分が跳ね返ってしまい、飛び込みコンボが不可能。 着地ギリギリで当てれば跳ね返らずに済むが、着地のモーションが完了してニュートラルポーズに移行しなければ一切の行動が出来ないので、結局飛び込みコンボはどう頑張っても不可能。 ジャンプが組み込まれている必殺技は着地時の隙がほぼ無い(皆無?)が、それらの必殺技から追撃することは出来ない。 ジャンプ状態になる必殺技を連続ガードされると(?)、跳ね返りがかなり遅くなる現象がある。 滞空中に攻撃を受けると問答無用でダウンしてしまうため、起き攻めの起点にされると辛い。うかつなジャンプは自滅行為に等しい。 しゃがもうとするとモーションを完了させなければ何も行動出来なくなる。 このせいでしゃがみ技が使いにくい。回避できる立ち技が少なくないことを考慮しても、通常技の差し合い、つまり地上戦に向いているとは言い難い。 利用価値があるしゃがみ技は、スライディングを潰すための小足、一部の対空用大P、ダウンさせられる大足くらい。 しゃがみモーション自体が遅いという追い打ちもある。 しゃがみ状態から立ち上がる時にも、操作を受け付けない隙が出来る。 相手が空中にいると、立大Pと屈大Pが勝手に対空用の技に変化する。 便利だと思うかもしれないが、本作の対空技は信用しにくく、変化前の大Pの方を使いたい時は少なくない。 ジャンプ直後に技を出せない。判定が広いヴィーナスのPでさえ地上の相手に当たらない。挌ゲーのテクニック「しゃがみガードで強固な守備を維持する相手の守りを崩せる昇り技」は出来ない。 振り向きモーションを完了するまでの間は何一つ行動出来ない。 他のゲームよりも明らかにモーションが遅い。キャラによっては目測15フレームはある。 後ろから攻撃されてダウンし、ダウン中に相手が正面に回ってきた場合、起き上がり後に相手が正面にいるにもかかわらず後ろに振り向き、やっぱり誰もいないので再び振り向くというマヌケかつ隙だらけな姿を見せつけてくる。 食らいモーションの終了直前に謎の無敵状態がある。 連打キャンセルはきちんとコンボになる。 ヒットやガードの硬直中にも投げられ判定がある。つまり小から投げを「ガードも回避も不能の連続攻撃」に出来る。 投げを完全なるコンボのパーツとして組み込めるゲームは珍しい。 相手を投げ飛ばす方向を選べない。 全キャラ共通で投げコマンドが前進方向+大Pになっているせい。後退方向や大Kでも投げられたら良かったのだが。 自分の飛び道具が残っている間は飛び道具を撃てないのは格ゲーでは普通のことだが、本作は飛び道具以外の必殺技も発動出来なくなってしまう不思議なシステムがある。 ダウンから起き上がる時、ニュートラルポーズになるまでは、小技などの一部の技に対してガード出来ない無防備な状態になっている。 ニュートラルポーズを経由する必要があるので、直接しゃがみやジャンプをすることは絶対に出来ない。ゆえに下段ガードやジャンプ回避が出来ない。 ガードの仕組みが摩訶不思議で混乱をさけられない。 ガードに移行する引き金となった技の動作が終了しなければ、ガードを解除することができない。 相手がなにかの技を出す→ガード状態になる→ガードもしくは空振りする→技の動作が終わっていない→ガード状態のまま動けない→技の動作が終わったと同時にガードが解ける。 逆に攻撃判定が残っていても相手の動作が終了していればガードが解ける。要するにガード不能技がある。 ガード開始から一定時間経過で一瞬ガードが解除される。しかも「ガード不可能になっているのであって、ガード動作自体を解除したわけではないから、ガード動作を完全解除して自由に動くことは出来ない」状態である。そのため出が遅い技の開始時にガードすると、何ひとつ行動できずに、攻撃判定出現の瞬間にガードが解けて喰らってしまう。ガード成功でガード能力有りの時間が延長されることもないので、小連打キャンセルをガード出来ずに喰らいまくる。 各技にはガード移行可能な間合いが設定されている。ガード移行可能距離より、攻撃判定のリーチの方が長いとガード出来ずに喰らってしまう。 攻撃判定出現がとても早い技を接近した状態で使われるとガードモーションへの移行が間に合わず、なすすべもなく喰らってしまう。 全キャラのほとんどの技が上記の「技動作終了でガード不能」、「技開始時にガードで途中解除」、「遠距離で技開始でガード移行不可能」、「近接でガードが間に合わない」の性質を持っている。 立ちガード状態だとしゃがみガードへの変更が不可能。逆も言える。 相手に背を向けている時のガードの成否は、また別なものとなっている。 ガードの入力は「相手の反対方向にキー入力」ではなく「自キャラの向きと反対方向にキー入力」である。 下段判定になっている技が非常に少なく、足払いですら立ちガードできてしまう。 どうやらキャラによって上段と下段の食らい判定が異なっているようだ。 必殺技コマンドの説明が「右向き時の場合」であるのは他のゲームも同じだが、本作は「本当に右向き時の場合の入力」である。 他のゲームは「キャラの向き」は無関係で、実際は「相手キャラの位置より左にいる場合であって、キャラの向きが左右どちらでも何の関係もない」である。本作は正真正銘「キャラが右を向いている」となっている。 一歩進むという歩行モーションを完了するたびに一瞬立ち止まる。そのせいで歩行動作中の速度と比べて、実際の移動速度が遅く、クネクネしたキャラグラフィックにカクカクが追加される弊害にも。 歩く動作を完了させなければ立ち止まらないかも、と期待してもムダで、小刻みに動いても一瞬立ち止まってしまう。 どういうつもりか、ほとんどのキャラが前進より後退のほうが速いミステリー仕様。 ここまでで悟った人もいるだろうが、モーションが完全に終わるまでは操作不能になるものばかり=動きがもっさりしていて、操作性もゲームテンポも非常に悪い。 ACSの項目が、攻撃がパンチとキックに細分化、投げ技が追加されて合計8つ。持ちポイントは難易度により15~30に変化(対戦モード時は30で固定)し、15まで割り振れるようになった。しかし1ポイントごとの強化は大したことがなく、ポイント配分のバランスも悪い。 『場外乱闘』では合計6つ、1ポイントごとに約1.08倍に強化、最高で5ポイント、持ちポイントは10~20となっている。むだに種類が増え、相対的にポイントが減少したのに、効果が薄くなっている。 説明書ではパンチ、キック、投げ技が「攻撃力を高くします」と全く同じの投げやりな説明文となっている。 ゲームバランス 飛び道具系必殺技の出が遅すぎる。発射に数秒かかる。 「ボイスに合わせた、アニメを見ているかのような丁寧な演出」と言えば聞こえはいいが、テンポ感が重視される格闘ゲームにおいてがテンポを阻害するだけの要素でしかない。 大で発動するとさらに隙が酷くなる。だが大でないとダウンさせられないものもあり、小で撃つ価値がなければ大で撃つしかない。そこまでするほど大に価値があるかは疑問だが……。 弾の判定や軌道に個性があるが、それを利用した戦術を考える余地のないほど隙がある。 実は弾だけでなく、体(にまとったエネルギーやかざした武器)自体にも攻撃判定がある。弾の発射前後でも命中させられる。一部は連続ヒットもさせられる。しかしそれで隙を補えているかと聞かれると……。 しゃがんだだけであっさり回避できたりするほど簡単にガードや回避が出来るが、操作性が悪いので甘くみているとガードや回避に失敗することもある。 アニメでは必殺技が遅い設定は無い。そうでなければ敵の攻撃がすんでのことで命中する時に必殺技を開始してギリギリ間に合う説明がつかない。 超必殺技は通常の飛び道具よりも隙がある。キャラの組み合わせによっては、画面端で発動させたのに、画面端にいる相手が接近してきて、何もできずに超必殺技をつぶされてしまうほどである。使い物にならない。 そのかわりに威力が高い。それもACSの力を借りずとも約半分の体力を奪ってしまう壊れた威力である。 ガードさせればいい方だが、削り量はかなり少ない。 ガードの仕組みが特殊なので、近すぎていたり、逆に遠すぎるとガード出来ずに直撃する。 超必殺技は飛び道具ばかりで面白みに欠ける。 飛び道具属性ではない体術の必殺技もあるが、多くは飛び道具よりはマシ程度の性能。 全体的に通常技のリーチが短い。武器を持ったプルートとサターンですら何の冗談かと疑うほど短い。 ヴィーナスの遠立大Pはチェーンによる攻撃でリーチがトップクラスなのだが、そんな技でも画面全体で考えると短いとしか言えない。 しゃがみ技は立ち技よりもリーチが短いものが多く、しゃがみ動作が完了するまで行動不能になるのも相まって、大足等の一部の技しか使い道が無い。 対空技の判定が真上にしかないものが多く、少し遠くからの飛び込み技を迎撃出来ないことがしょっちゅうある。 「相手が空中にいると勝手に変化する大P」の中には真横にしか判定がないものがある。対空として活用出来ない対空技とは何なのか。 空中戦の意義が薄い。 空中技は小なら動作が素早いが攻撃がすぐに終わって威力が低く、大なら持続が長くて威力が高いが動作が遅い。ここまでは妥当な設定だが、飛び込みコンボが不可能であっては空中被ダメ→ダウン→起き攻めによるハメの危険を無視出来るほどの利点は少ないとしかいえず、飛び道具等の隙を突いて一発当てる、という使い方しか望めない。 いくら対空技が使いにくくとも、飛び込みコンボを警戒する必要は無い。あえて攻撃せずに飛び込んでガードを固めた相手を投げるいわゆる空ジャンプ戦法も「着地モーション完了まで身動き出来ない」という仕様によって役立たず。他のゲームでは基本の「地上の対空技が弱ければ、空中技で迎撃すればいい」は、ジャンプ直後に技を出せないシステムの本作には当てはまらない。よって確実に迎撃できる状況でなければガードで安定してしまう。 J技が終了したら再び技を出せるシステムだが、それを活かせる状況はまずない。 前述で軽く触れていたが、モーションが終了するまでの間は移動も技もガードもできない無防備な状態になっているものだらけ。そして起き上がり時にガード不可能な技の中には転倒効果付きのものがある。つまり起き上がりに転ばせる技を重ねるだけで、脱出不可能な、完全なるハメが成立する。そしてハメ技は全キャラが持っている。 格闘ゲーム界の『デスクリムゾン』と呼ばれる有名クソゲー『THE MASTERS FIGHTER』でも採用されているが、本作のほうが先取りしている。 あちらはタイミングがシビアなのだが、本作は「振り向き動作が完了するまでに攻撃を食らった場合は、振り向く前の方向に戻された上に振り向き動作をはじめからやり直さなければいけない」システムなので、一部のキャラのハメはとっても簡単にできる。 理論上は「振り向き動作中の完全無防備な瞬間に大足を当てる」でどのキャラでも大足ハメが成立するが、振り向き開始と同時に大足を開始して、振り向き終了より先に大足を当てるのは困難か不可能。 無抵抗の相手を延々と、いや、永遠にハメられるのは格闘ゲームとしてバランスが壊れていると言わざるをえない。 「全員がハメ技持ちなら、不利な相手でも終わらずに済むから、逆にバランスがとれている」と考えることもでき、実際に『サムライスピリッツ 斬紅郎無双剣』がそのバランスであるとされているが、本作では通用しない。何故なら通常技のけん制力に欠け、情けない性能の必殺技しかなく、移動能力も起き上がり速度もダメなちびムーンがあまりにも弱いからである。 セーラー戦士達の特徴及び問題点 + 長いので折り畳んでいます 月野うさぎ(スーパーセーラームーン) 通常技が使いやすく、起き上がりが早い。「ムーン・ティアラ・アクション」は飛び道具としては高性能だが役立つかは何とも言えない。「ムーン・スパイラル・ハート・アタック」は存在意義が不明なほど隙だらけ。「お願い!銀水晶!!」は飛び道具属性の対空かつ無敵技だが、横への判定が狭すぎる。超必殺技の「ムーン・ゴージャス・メディテイション」は驚愕の隙がある代わりに威力が高くて謎の無敵時間を持つ。 ハメ技は大足。ただし通常はヴィーナスにしか通用しない。しかし画面端を背にして、投げで相手を画面端に飛ばして、後方から大足で全キャラをハメられる。そのかわりガード不可能及び大足が連続で当たって二段目がガード不可能になる間合いはシビアで、大足の先端がギリギリ当たるようにする必要がある。 ちびうさ(スーパーセーラーちびムーン) 最弱キャラ。通常技の判定が狭すぎて差し合いが非常に不利で、長所の食らい判定の狭さのみではいかんともしがたい。他のゲームのチビキャラと違って移動性能も劣悪。起き上がりが遅いのも厳しい。「ピンクシュガー・ハート・アタック」も「ルナPアタック」も意味不明性能。空中必殺技の「スウィンギング・マシュマロ」は空中技で跳ね返るシステムと空中で静止して「スウィンギング」とゆっくり言い終えてから攻撃する物理法則無視かつ無駄な演出のせいで使わない方がまだマシなレベル。超必殺技の「トゥインクル・エール」は高威力+ガード不能+追尾性能だが、相手が前進したり、早めにバックステップするとガードか回避され、発動の遅さを狙われる危険もある。小足を連発された瞬間に、何も出来ずに敗色濃厚という凄まじいキャラ。 ハメ技である大足がスライディングなのでこれさえ当たってくれれば勝ち目を見いだせるかもしれない。だが、相手にめり込んで左右の位置が入れ替わり、しゃがみ状態での振り向きの遅さとスライディングのリーチの問題でハメられなかったり、それを回避するための「しゃがみから立ち動作→振り向き動作→しゃがみ動作」も遅かったり、正面からでも歩行の遅さで起き攻めが間に合わなかったり、そもそも小足連発の壁に大足を阻まれたり……。なおサターンには不安定(フレーム単位で上段と下段が変化するのか、他に条件があるのかは不明。)で、ちびムーンとプルートに対しては大足ハメが効かないが、ちびムーンには近小K→投げハメが有効。 水野亜美(セーラーマーキュリー) 全体的に小のリーチが短く、けん制は大振りな大がメインになるが、大足は判定も動作も優れている。移動と起き上がり速度も優秀。シャボン・スプレーは使い道があるか怪しい。「シャイン・アクア・イリュージョン」は判定の広さとダウン性質があるが、隙が大きい。「リバース・ブレイク・ステップ」は移動技かつ接近して出せばガード不能というネタがあるが魅せ技の域を出ない。「マーキュリー・アクア・ラプソディー」は使えない超必殺技。 画面端に追い詰めて小イリュージョンの発動及び発射直後を当てるのがハメ技で、全キャラに有効。威力が高いのでハメ殺すまでに時間はかからないが、何回もタイミングよく発動するのは難しいか。 火野レイ(セーラーマーズ) 通常技のリーチが長く、JPはお札を投げる技なのでリーチがある。起き上がり速度に問題あり。必殺技は全てダウン効果を持つ。「ファイヤー・ソウル」はしゃがみで回避されるのが辛い。弾を何発も撃つ「バーニング・マンダラー」は発射さえ出来れば強い。「ファイヤー・ヒール・ドロップ」は隙が少なくてダウンを奪える、使い所がある貴重な必殺技のひとつ。「マーズ・フレイム・スナイパー」は判定が狭く、ちびムーン相手だと立っていても回避されておしまいという超必殺技。 画面端を背にして、逆に相手を端に投げ飛ばして、後ろから大足ハメできる。ガードされない間合い調節はムーンよりは易しい。また正面からでも、遠距離から(?)大足の二回目の判定(連続ヒットではなく、二回目に発生する攻撃判定。)を当てれば全キャラ(?)をハメられる。 木野まこと(セーラージュピター) 攻撃力が高く、投げの隙が小さくて起き攻めしやすく、起き上がりが早い。反面通常技が遅いものが多い。「シュープリーム・サンダー」と「スパークリング・ワイド・プレッシャー」はダウン性質を考慮しても使えない。「ジュピター・ダブル・アクセル」は移動かつ対空技だが活躍するかは不明。「ジュピター・オーク・エボリューション」は上下左右に弾を撃つが低威力で、バックステップであっけなく回避される悲しい超必殺技。 画面端に追い詰めて近小P(ちびムーンにはK)→投げでハメられる。ただしサターンには通用しないあるいは困難。大足がギリギリ届く間合いからなら全キャラに対して大足ハメ可能? 愛野美奈子(セーラーヴィーナス) 通常技の使い勝手は良くないが、遠立大PとJPのチェーンの判定がトップクラスの強さで、大足の性能も良好。対空屈大Pは攻撃判定が設定されていないと思われる(!)。起き上がりが遅い。全キャラでハメ耐性がワースト1なのが難点。「クレッセント・ビーム」はどこで使うべきか不明。「ヴィーナス・ラブ・ミー・チェーン」は飛び道具属性で無敵付きの対空技だが、横への判定はほとんど無い。「ヴィーナス・ウィンク・チェーン・ソード」は飛び道具性質で出が遅いが、後半の波動がガード不能。「ヴィーナス・ラブ・アンド・ビューティ・ショック」はごく普通の無用な超必殺技。 ムーン、マーキュリー、ジュピター、ヴィーナス、ウラヌスに対して正面から大足ハメが可能。ちびムーンは近小K→投げでハメられる(ネプチューンはムリか激ムズ。)。起き上がりに小ソード→チェーンをガード→ガード不能の波動が連続ヒットしながらヴィーナスに近づく→大足→小ソード~、のハメは不安定もしくは不可能。 冥王せつな(セーラープルート) どういう訳か武器の「ガーネット・ロッド」を使ったP技の多くがリーチが短い。対空立・屈大Pが横にしか判定が無くて理解に苦しむ。移動速度が速く、起き上がりが早い。サターンに次ぐハメられにくさを持つ。「デッド・スクリーム」はしゃがみで回避されない分、他の飛び道具より恵まれている部類か。「アクション・スピンスター」の使い道は特に無い。超必殺技の「クロノス・タイフーン」は上下判定が広いので、発動さえすれば高性能だが……。 プルートとサターン以外に近小K→投げハメ可能で、難易度が低くてやりやすい。 海王みちる(セーラーネプチューン) 技のリーチが短いものの動作の早さは優秀で、特に大足の早さはトップ。通常技と違って、起き上がり動作は長い。「ディープ・サブマージ」は見た目より判定が狭い役立たず飛び道具で、たったちびムーンに当たらずに接近され、大足でハメられてしまう。「スプラッシュ・エッジ」は一瞬無敵になる対空技で使い道のある必殺技だが、攻撃中にもかかわらず地上技で叩き落されてハメられる危険が常に付きまとう。「サブマリン・リフレクション」は弾の出現から発射までに無駄に時間がかかる、どうでもいいただの超必殺技。 後ろに投げて画面端に追い詰めて、背後から大足ハメできる。難易度はマーズと同程度。さらにマーズと同じ理由なのかは不明だが、正面からでも全キャラに対して大足ハメが成立する可能性がある。 天王はるか(セーラーウラヌス) 最強キャラ。通常技のリーチも動作も優秀。大足のスライディングはちびムーンと同じく上段下段の判定が安定しないが、ちびムーンより高性能。攻撃力が高い。移動が素早い。投げの隙が小さく、大足ハメや投げハメに移行できるほど投げ飛ばし距離が短く、相手は背を向けるのでハメ維持も簡単。弱点は起き上がりが遅く、ヴィーナスに次ぐハメ耐性の無さくらい。「ワールド・シェイキング」は存在理由皆無の飛び道具。「ウラヌス・ワールド・アタック」は判定が広い、長い移動距離、高威力、ガードされても多段ヒットで削れる、隙が小さい、大でダウン、反撃されても地上食らい判定になりやすい、一方的に負けることが少なくて大体相打ちになる、変なガードシステムのおかげで空振りしても強制ガード+ガード不能の高性能技。一方的に負けてダウンすることもあるので下手したらハメ殺されるが……。「スペース・ソード・ブラスター」は超低性能な超必殺技で、遠近問わずガード不能効果が全く無くて使ったら後悔する。 ムーン、マーキュリー、ジュピター、ヴィーナス、ウラヌスに対して大足ハメが有効。ちびムーンには近小K→投げのハメが有効で、マーズ、プルート、ネプチューンにもギリギリでハメられる。 土萠ほたる(セーラーサターン) 武器のサイレンス・グレイブの存在感が全く無いリーチの短いP技の数々。遠小Pが距離によっては攻撃判定出現時間の長さから2ヒットするが、だからなんだというレベルである。近立大Kはハイキックからの回し蹴りの二段だが、ちびムーン以外には食らいモーション終了直前の無敵のせいで必ず二段目が空振りして反撃確定になる体たらく。移動が遅ければ、起き上がりも遅い。ガード動作時と違って、食らい動作時に投げられ判定が無いか狭すぎる可能性があり、そのおかげで投げハメを回避できる。「デス・リボーン・レボリューション」は飛び道具性質だが弾を発射せず、さらには体の攻撃判定が狭すぎて、相手が密着して技を出してくれて食らい判定を広げて貰わないと絶対に当たらない。「サイレンス・ウォール」は一定時間自分の周囲に飛び道具性質のバリアを張り、上手くやればバリアからの地上技がコンボになる。しかしマーキュリーの大足などのリーチが長い技で一方的に攻撃されてしまう。必殺技に発射系飛び道具を持たない代わりか「サイレンス・グレイブ・サプライズ」は超必殺技の中でトップの発射速度を持つので、何とか当たるチャンスが見つかるかもしれない。 画面端に追い詰めて小レボリューションでハメが可能。マーキュリーの小イリュージョンハメと同じくタイミングを合わせるのは難しくて、相手によっては成立しない?その場合でも、画面端に追い詰めて投げたあと、後ろから大足あるいは近小Pからの投げあるいは小レボリューションで全キャラをハメてしまえる。ただし難易度は高いほうか。 「ウラヌス>他のキャラ(あえて言えばウラヌスに唯一ハメられず、逆にハメてしまえるサターンが準強キャラ)>ちびムーン」と言えば悪い印象はないかもしれないが、キャラ格差は小さくない。 結局本作は「劣悪な操作性に苦しみ、必殺技はほとんど使わず、超必殺技での一発逆転を望むことすら叶わず、危険な空中技は極力控え、不安定なガードにおびえながら、使いにくい通常技の中から限られたマシな性能の技で地味な地上戦をして、どちらかがダウンしたらハメに入って、さっきまでの地道な差し合いがどこ吹く風の一方的で単調で退屈な展開になる」に集約される。 CPUは起き上がりに大足を絶対にガードしない。簡単にハメ殺せてしまう。 通常の攻略ではもちろん、リアルタイムアタックを目指す時にも重要となる。だが終始代わり映えしない単調なプレイで、ネタプレイにすらならない。 CPUは基本的に弱いが、一部の思考が凶悪。 意味なく技を空振りしまくるのだが、接近してこちらが何か技を出そうとすると有無を言わさず投げてくる。 プルートは平然と投げハメをしてくる。 一部のキャラの思考は共通しているようで、延々と大足を繰り返すシュールなパターンが用意されている。 大足連発の優先順位は高くないので、こちらから手を出せばすぐに解除するのだが、油断するとちびムーンのスライディングでハメ殺される。 説明書には難易度によってCPUの強さが変わると書かれているが、難易度を変えてもCPUの強さが全然変化しない。 難易度による変化は、ACSの持ちポイントのみとなっている。 ACSで設定するハンデとなるおちゃめの効果がハンデになりすぎている。 15まで上げると発動確率が尋常ではなくなり、発動タイミングが「ジャンプの着地直後に再びジャンプしないでいる」「歩行しようとした瞬間」というように『場外乱闘』よりも増えている。何とニュートラルだと時間経過でも発動してしまう。 おちゃめポーズに攻撃判定があるが頼りになるはずもなく、プレイヤーの腕にあまりにも実力差がなければ勝負にならない程のハンデ。 しゃがみ状態を維持すればおちゃめが起きないので、強力なスライディングが出来るウラヌスなら勝算がある。 その他の問題点 説明書周りの不備 説明書の技コマンド表はおろか操作方法解説ページにさえガード方法を記述していない。 超必殺技の使用可能条件を説明していない。 格闘ゲームで技等を隠すのはよくあることだが、コマンド表に超必殺技を載せているので、格闘ゲームになじみがない少女は初見では困惑するかも。 説明書の技コマンド表に「オートモードではパンチボタンで発動」と書いてあるが、キックボタンでも発動する。 説明書のマーキュリーのリバース・ブレイク・ステップのコマンドが間違っている。 説明書のキャラ紹介でプルートだけ守護星の解説が抜け落ちている。 説明書のストーリー紹介でいきなりちびうさを「チビうさ」と間違えていたり、説明書の各キャラの声優紹介で、アルテミスが「アルテミナス」になっていたりと誤植が多い。もはやナメてるとしか思えない。 ロードが数秒間もかかる長さな上に頻繁に行われる。 例えば電源ONからオプション設定し、タイトル画面に戻る一連の動作で、OPムービー→読み込み→タイトル画面→オプション→読み込み→戻る→読み込み→タイトル画面、ということになる。 バトルの前後の読み込みも頻繁。試合前のボイス→読み込み→試合終了→読み込み→勝敗ボイス→読み込み→試合前のボイス、こんな感じになっている。 ロード中はルナPが表示される。BGMが一切流れない無音、黒い背景、濃い陰影+生気のない瞳でこちらを見つめる無表情のルナPが数秒間も映し出されるのは軽いホラーである。 練習モードで、2P側のコントローラでポーズしても2Pキャラの必殺技コマンド表を確認出来ない。 『場外乱闘』ではきちんと確認できたのだが……。 ストーリーモードで外部戦士が使用出来ない。 『場外乱闘』と同じく、後半に外部戦士達が飛び入り参加する展開上仕方ないことではある。 ウラヌスが「主役のポジションに興味がある」と発言する。なら使わせてよ、と思う人は多いだろう。 対戦モードなら、対人でも対CPUでも外部戦士を使用できる。当然練習モードでも使用可能。 ラスボスは星ひとつ破壊する力を秘めたサターンではなく、ウラヌスである。 『場外乱闘』でも外部三戦士のリーダー格のウラヌスがラスボスであったが、サターンを差し置いてまでラスボスにするべきなのか? ムービーの内部と外部の戦士たちの必殺技演出ではサターンがトリだが……。 ACSで強化した能力を、キャライラストの頭上にある、赤色の四角い物体の長短で表しているのだが、ただでさえ伸びた部分が何の項目と対応しているか一切説明されていないのに、ムダにグルングルン3D回転していて訳が分からない。 カメラワークが遅く、キャラの動きに反応しにくい。 ステージの中央で戦っているのに、ステージの端をずっと映しつづける光景は珍しくない。 ボイス面の問題 気が抜けるもしくは動作と合わないほど熱のこもったボイスが多い。 「ホイッ!」、「たぁ~」、「わーい(棒読み)」といったやる気が感じられないボイスで全身脱力してしまう。大げさな断末魔や『北斗の拳』のように叫びながらちょびっとだけしか動かないウラヌスのスライディングボイスは失笑モノである。 試合前後のボイスは、無意味に小声なものが多い。 特に外部戦士はボソボソ喋ることが多く、聞き取るにはテレビの音量を上げなければいけない。 ボイスをスキップできない。 第二ラウンド以降もタキシード仮面たち審判の試合開始のボイスが流れるほどボイスが頻繁にある上に、長いセリフだらけになっている。 キャラクター同士が密着状態になっている時のおかしな挙動 密着状態で前進し続けるとキャラがめり込んで急に左右の位置が入れ替わる現象が起きる。 密着してお互いに前進すると、キャラの歩行速度に関係なく1Pキャラが2Pキャラをグイグイと押し込んでいく。 相手がしゃがんでいると、密着して前進してもお互いに位置が全く変わらない。 画-面端付近で密着していると画面中央側のキャラが何故か前方ジャンプ出来ない。 投げによるKOで負けポーズをとらないバグがある。 確認できているのは、マーキュリー、ネプチューンの投げでムーンをKO。ジュピター、ネプチューンの投げでちびムーンをKO。 キャライラストの画力が今一つ。 キャライラストのムーンの顔が離れ目になっていたり、ムーンとマーズの怒り顔が無表情時との変化に乏しく不自然に見えたり、勝利イラストの向きが1P2Pとも同じ向きになるバグや、勝利ボイスとイラストが噛み合っていないなどの不整合もある。 ステージセレクトが不便。画面上部に各ステージが表示されているが、そこに何を選択しているかのカーソルは表示されず、現在選択中のステージは画面中央に表示される。 これの何が不便かというと、画面中央を見て選択中のステージを確認してから、画面上部の各ステージの位置関係を確認しないと、満足にステージ選択することができない。 なおステージ選択の初期位置は一番左上にあるウラヌスステージ。普通は主人公のステージが初期位置だが……。 評価点 見た目と実際の攻撃、食らい、投げられ、存在判定の差がほとんど無い。モーションに合わせて、驚くほど細かく設定されている。 だからこそ問題のあるキャラと技が存在するのだが、大幅な差があるゲームよりは良心的。 必殺技と超必殺技の簡易コマンドがある。 だが必殺技に依存しない戦いが求められる本作では少し嬉しい程度に留まる。 マーキュリーやサターンでハメをするつもりなら大変ありがたい。 キャラのセリフは面白く出来上がっていて、ボイスも引き分け試合やコンティニュー時間カウントをはじめとして豊富に用意されている。 ジュピターの決めゼリフ「しびれるくらい、後悔させるよ!」が聴けるレアな作品である。 アニメ『S』では、デス・バスターズ幹部ウィッチーズ5のシプリン プチロル戦の時のたった一回しか言わなかった。 他の内部戦士と同じく一般公募から選ばれた決めゼリフだが、他の戦士は何回も言っている。 必殺技の演出は上出来で、効果音もアニメを忠実に再現している。超必殺技は背景も凝ったものに変化し、十分に評価できる水準に達している。オリジナルの体術もそれなりにさまになっている。 サターンの「デス・リボーン・レボリューション」と「サイレンス・グレイブ・サプライズ」の立ち位置が逆転しているが、これはサターンのバトルポジションが特殊すぎて原作・アニメ・他のゲームで必殺技の描き方が見事にバラバラなので仕方ないところか。 サターンは戦闘の最終手段となりうる技を持つ設定からか戦闘描写が少ない。原作はデス・バスターズ編のラスボス戦から参戦して世界を滅ぼしてしまうレボリューションを使用し、次のデッド・ムーン編で通常の攻撃技としてサプライズを使用。アニメは『S』(デスバスターズ編)のラスボス戦で参戦したが詳しい戦闘描写はなく、本作発売の翌日から放送開始した『セーラースターズ』前半の「ネヘレニア復活編」のラスボス戦で「レボリューションの効果で、サプライズの名称の必殺技」を使用した。 なお防御技の名称は原作と同じく「サイレンス・ウォール」だが、後にアニメで使用した時は「サイレント・ウォール」に名称変更されている。 「ムーンが幻の銀水晶を発動しているのに死亡しないのはおかしい」という声があるが、銀水晶の設定は原作とアニメで違っていて、死亡には条件があるので不自然ではない。 クリア後にキャラに応じてタイトル画面の題名、シルエット、星、スティック、ボイスが変化する。こだわりの演出は素直に嬉しいところ。 『美少女戦士セーラーマーズSuperS』のボイス「おねがぁい」は可愛らしくて色気がある。 BGMの出来は素晴らしい。世界観に溶け込んでいる。 ムービー中に流れる、アニメでおなじみのOPソング『ムーンライト伝説』もアレンジされていて、ムービーをスキップせずに聴いているだけでも十分『セラムン』を楽しめる。 総評 結論とすれば「流行りに乗ればいい」というモノではない。ゲーム面で見れば適当に作ったとしか考えられないシステムとバランス、長くて頻繁なロードといった、格ゲーというかゲームとしてダメな部分が散見され、キャラゲーとしてみれば3DO版のセル画表現をわざわざ捨ててまで3Dに走った結果、奇妙なグラフィックとムービーがプレイヤーを萎えさせる。 到底クソゲーとしか言い表せない出来に終始しているのでは、通常のセラムンファンにも一般的な格ゲーファンにも到底受け入れられないだろう。 当たり前の話だが、どんなに豪華な素材であっても有りと有らゆる部分と技術が整わなければ駄目なものは駄目である。 その後の展開 本作発売から3週間後にスーパーファミコンで『場外乱闘』のマイナーチェンジ作『美少女戦士セーラームーンSuperS 全員参加!!主役争奪戦』が発売された。軽視できない問題点こそあれど駄作ではないので、サターンを操作したい人はこちらをオススメする。 本作発売から6ヶ月後、セガサターンで本作のマイナーチェンジ移植作の『美少女戦士セーラームーン SuperS - Various Emotion』が発売された。 購入者特典として、本作で使用されたOVAのセル画が抽選で当たるキャンペーンが開催された。 ゲームシステムに変更があり、フロントステップ追加、ガード方法が方向キー入力式からボタン式に変更、キャラの動作が全体的に速くなった、ジャンプ技を当てても跳ね返らなくなった、KO時のスローモーションがなくなった等の変更により、展開がややスピーディー化して格闘ゲームとしての爽快感は多少なれど上がっている。外部戦士に新技追加、必殺技の性能変化などもある。また、ちびムーンのサイズが異常にデカくなり、キャラセレクト時のイラストもPS版のものから長さだけ伸ばしたので、違和感を禁じ得ない。 システム自体にテコ入れが加わった一方で、ゲームバランスがPS版よりさらに悪化している点もあり、超必殺技の攻撃判定の拡大+威力がACS無補正でも即死させるほどに強化+発生時に時間停止が追加されて極悪非道技と化した。相変わらず完全ハメも存在する。 演出面では、テキストのみでボイスが無かった部分がアニメーションになった、一部のキャライラストの描き直し、キャラ選択画面等の背景とBGMの変更、ステージの一新、試合前後のイラストでボイスに合わせて表情が変わるといった演出の強化が行われた。最大の評価点はオマケモードでテレビアニメでは存在しなかったサターンの変身シーンが見られるところ(*1)(*2)。 逆に劣化した点は、ムービーの画質が劣化、試合中のボイスの音質の劣化、ロード画面のルナPの削除など。『セラムンS』と同様にクリア後に裏技コマンドが表示され、画面の構図も同じだが、本作ではボイスがなくなっている。またロードの長さと頻度の問題は未解決である。 余談 『セーラームーン』の格ゲー化について、「少女漫画を格ゲーにするの?」「仲間同士で戦うの?」「脇役達は主役になりたがるようなキャラ設定なの?」「女の子に需要があるの?」というツッコミがされることがあるが、それには発売当時の時代背景が影響している。 本作発売当時の90年代は『ストリートファイターII』を発端として格ゲーが社会現象になっていた時代であり(*3)、バトル要素がある作品は格ゲー化されまくっていた。セーラームーンが格ゲー化されたのもある意味必然であり、この作品以前にもベルトスクロールアクションなどが作られている。 本作のムービーで主題歌の「ムーンライト伝説」が流れるのだが別人によるカバーであり、「原作者の武内直子氏が歌っている」説がある。 原作者ではない別人説もあるが、どちらにしても確証がないため、真相は藪の中である(*4)。 エンディングのスタッフロールでは歌手名のみ「?」と表記されている。なおSS版では歌手の欄そのものが記載されていない。 ゲームに限らず「一人ずつ登場する演出」は仲間入りした順であるのが普通だが、ムービーではマーキュリーよりマーズが先に登場している。ただしこれは本作に限った話ではなく、作品を見ていればマーズが目立つ理由は何となく分かるだろう(*5)。 外部戦士はプルートが最も早く登場したがレギュラー化は遅くて、ウラヌスがサターンを除いた外部三戦士のリーダーポジションで出番も多かった。 ムービーを制作したのは漫画家の岸虎次郎氏で、本人がtwitterで当時の状況を語っている。 『セーラームーン』シリーズのCGムービーとしては、後年にリメイク版アニメ『美少女戦士セーラームーンCrystal』にて変身バンクに採用され、さらにユニバーサル・スタジオ・ジャパンの立体映像シアター『ザ・ミラクル4-D』として製作されている。 しかし『Crystal』のバンクはファンから不評で、第3期から手書きのアニメに変更されている。東映アニメーションは『プリキュア』シリーズで美少女アニメキャラのCG製作ノウハウを培っており(*6)、本作とは比較するまでもなくハイクオリティな映像に仕上がっているが、『セーラームーン』においてCGムービーは一種の鬼門のようである。 + よくネタにされるOPムービー。熱意自体は伝わってくる http //www.nicovideo.jp/watch/sm2350788